緊張症でも大丈夫! 人前で話す前に必ずやっておきたいこと
How to work together with tense and nervousness.
皆さんこんにちは! Kusunoko-CIです。 以前、スピーチの組み立て方についてお話ししましたね。
前回のお話は、慣れることの重要性と、あとはどうやってスピーチ自体を組み立てるのかでした。そこで今回は、技術的なことではなくて、もう少し心のほうに焦点を当てて、コツをお話ししたいと思います。
あがり症でした
私は結構あがり症だったんですよね。自慢じゃないけど。
かなりのもんでしたよ。心臓はバクバクだし、手に汗握るし、いわゆる「頭が真っ白」になったこともありますしね。
人前に出るのが嫌で、逃げたこともありました。最低ですね。ほんとに若かりし頃です。お恥ずかしい。その節は皆さんすいませんでした。とても反省しています。
今思い返しても、なんで音楽なんてやっていたのかわからない。その動機の部分が本当にわからない。
歌ってるだけならいいんですよ。でもギターとか弾くともうダメで。何度とちったわからないですね。慣れないことやらないといけないから、よく頭パニックになりました。
一応失敗した後とかも、(極度に)落ち込みはしたんですが、結構前向きに練習とかして「次こそは!」とか意気込むんですけどね。あんまり改善が見られなかった。
本当に緊張しなくなってきたのは、もう音楽活動も終焉に向かっていたころ。もう遅いってねー。
今思うと、だんだん気持ちが音楽から離れていってしまって、「どうでもいい」みたいな感情になってたんじゃないかと思うんです。
そういう情熱のなさで、緊張しないというのはあまりいい状態ではないですよね。結局何が伝えられるんだっていう。
ま、そんなわけで、人前で話すとか歌うってのは、時に苦しいものでしたね、当時。
人前で話す恐怖を「克服」しようとしていた時
そんなわけで、当時よくやっていたのは、人前で話す恐怖を「克服」しよう、という試みでした。
例えば、あがらない方法として私がやっていたのは、
- 深呼吸する
- 手のひらに「人」って書いて(想像上)3回飲み込む
- 緊張してないと言い聞かせる
- 直前まで練習する
- 楽しもうと思う
くらいでしょうか。
効果あったのは、最後の楽しもうとする、だけかな。後のは(迷信も含めて)特に効果ないか、あるいはもっと緊張するという。
あがらない方法
で、前回もう気にならないというお話をしました。年取ったからかしら(それも多分にあるんでしょうが)と思っていたんですが、科学的な根拠を見つけたんで、ご紹介しますよ! あがり症の方には本当に朗報です。
以前成長思考のお話をしたときにご紹介した『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』という本です(著者はケリーさんの略歴は前回の記事をご参照ください)。
結論から書きますが、人は、あがる・緊張する(=ストレス)が悪いものだと思い込んでいます。しかし前回のところでも少しご紹介しました、「ストレスはネガティブなだけのものではない」という事実、これを知っているだけで、あがったときのパフォーマンスがまるで変ってくるというのです。
そして、一番避けなきゃいけないのが、「あがっていない」とそれを抑え込もうとしたり、「あがってはダメだ」、と緊張を悪いものとしてとらえて克服しようとするやりかた。
はい、上に書きました。そのままやってたわけですね。で、書いてある通り、そういう時ほどパフォーマンスが悪いという。
大事なことは、人前で話す場面等で起こる、「心臓がどきどきして、呼吸が早くなる」などの体の症状が、「今まさに体がうまく乗り切るために準備を始めた、身体がサポートしてくれる状態」である事実を知るということです。これだけです。
「あがり症・不安・緊張」は良いもの
本書には以下のような研究結果が書かれています。
ロチェスター大学の心理学者ジェレミー・ジェイミソンさんという方が実験を行いました。被験者のグループを3つに分けて、
- グループAにはこのストレスの良い面に関する研究や説明を、
- Bにはまったく逆の、ストレスは悪いものであるという嘘のデータを見せます。そして、
- Cにはただテレビゲームをやってストレス発散をするよう伝えて
それぞれのグループに、いわゆる圧迫面接のような場でスピーチしてもらいました。
すると、明らかにグループAのみ、スピーチの出来が良く、加えて面接官が意図的に発した意地の悪い言葉も華麗にスルーすることができたんだそうです。
たったこれだけの事前知識で、マインドセットの変化で、彼らは緊張の際の体の反応を「妨害」ではなく良いパフォーマンスのための「ツール」であるとみなすことができたのです。
また、大学院進学適性試験を控えた大学生を対象にした実験では、明らかにこの同様のメッセージで励まされた学生は、そうでない学生よりテストの成績が良かったのだそうです。
しかも、不安を強く感じている人ほど成績がいい、という嬉しいおまけつきなんですよ。
いかがですか?
これをチャレンジ反応というのだそうです。人間のストレス下の反応は、悪名高き「闘争か逃走」モードのみではないということを我々は知らなければなりません。
しかもケリーさんは、「チャレンジ反応」が起きやすい人の特徴として、
- 心臓血管疾患のリスクの低下
- 中高年以上(Kusunoko?)の男性でメタボリック症候群と診断される割合が低い
- 生涯にわたって脳の容積が大きい
などが研究の結果わかっていると書かれておられます。
これは単に人前で話すときにうまくやれるとか、そういうだけのいい話ではないです。我々の人生においてとても朗報なんですよ!
まとめ
いかがでしたでしょうか? 私が緊張症時代に無意識にやってたことのすべてが、悪手でした。だからかー。しょうがないね。
で、最後の「楽しむ」というのが、結果的に一番この「ストレスも悪いものではないし」という考え方に結果として近かったということですね。実際楽しかったし。
ということで、皆さんもこれから何か大舞台で緊張してきたら、まずはこれを思い出しましょう。
そして、
- この心臓のドキドキは、楽しくなって興奮してきてるんだ!
- 緊張してるってことは、大事なものを手に入れる、もうすぐそこまで来てるんだ!
と思ってみることです。ちなみにこれらもケリーさんの言葉です。
これは明日にでも実践できますからぜひ試して、その効果のほどを実感してください。
ちなみに子育てにもいいと思いませんか? こういう言葉をかけられて育った子供は、快活に自己成長していってくれそうだし、何より自分でハッピーになる術を知っている人間になるような気がします。ね!?
ではまた!