誰でも成果が出せる、「アクションプラン」の立て方
How to develop effective action plan
皆さんこんにちは! 今皆さんはどんな目標を持っていますか? ダイエットだったり、英語だったり、簿記だったり、いろんなことを学んでいくのはとても楽しいですよね。うまくいっている限りは。
でも時々行き詰ってしまったり、そもそもしょっぱなから挫折してしまったり、長く続かなかったり。なかなか継続するのは難しいですよね。そこで今回は誰でも成果が出せる、「アクションプラン」の立て方と題しまして、実行しやすく成果の出やすいアクションプランの立て方を考えてみたいと思います。
アクションプランとは
そもそもアクションプランとは何なのか。これは簡単にいってしまえば、私たちがやりたいことをいつまでにやり切って、目標とすることを達成するための実行計画表です。
実行計画表なので、主に以下のようなことが情報として載っていることが望まれます。
- 目標
- 行動(活動)内容
- 誰がやるのか(あるいは責任者)
- マイルストーン
- どうやって進捗を測るのか
- 出来てないときどうするのか
どうですか? そんなに難しく考える必要はないですよね。ちなみにすごい簡単ですけどテンプレート置いておきますんで、良かったら使ってみてください。ちなみにA3で印刷するといい感じにしてありますんで、コンビニ行ってプリントアウトして、手書きで埋めていくとちょっと楽しいですよ。そして壁に貼って進捗を見ていくのも効果的です。
アクションプランシートの中身
それではひとつずつ、簡単に説明していきましょう。
目標
もちろん何をするんであれ、目標と、そして目標値を持ちことが望ましいです。例えば英会話の目標であれば、イメージとして外国人と何の問題もなく英語で会話できている、というのは一つの目標ですよね。そういう大きくて高く、そしてちょっと曖昧でもいいので夢みたいなものを書いておきましょう。これが究極の目標なんだ、と書いておけば何のための始めたのか、初心が何であったか一目でわかりますし、ブレも少なくなります。
そして、目標値として例えば「TOEIC800点」とか、具体的なものを書くといいでしょう。最新脳科学では、「~した」というすでに達成しているふうな過去形を使うと、我々の潜在意識がそれに向かって自然とやるべき努力をしてくれるということもわかってきているそうですよ。使わない手はないですね。
行動(活動)内容
これは具体的に何をやっていく、ですね。例えばまた英語で行きますけど、○○問題集を毎日3ページずつやるとか、xxリスニングの問題を毎日難問解くとかそういうアクションを書いていきます。1行に一つ書いて、それぞれに計測単位がありますから、それを設定して、実行していきます。
誰がやるのか(責任者)
これは、チームで何かやっているときに重要になってきます。特にだれか特定の人を任命しなくてもよさそうだから「チーム」、と置きたくなる時があるかと思うのですが、なるべく個人名を置くようにしましょう。そうすることによって任命された人に責任が発生します。それはそのまま、その人のコミットメントを表すことになるのです。
よくあるのが、「これはチームのことだから」と責任者を置かずに始めてしまい、いざ期限が近づいてみると「みんな誰かがやっていると思っていた」となってしまうパターンです。
個人であれば、やるのは一人ですから無視しても構いません。
マイルストーン
例えば3か月でも半年でも1年でも構いませんが、その計画に期間があって、まったく途中経過を気にしなかったらどうなるでしょう。目標達成の確率はかなり低くなってしまうはずです。ですので、行動(活動)内容によりけりですが、毎日、1週間、2週に一回、月毎にかならず進捗を確認する場面を設けなくてはいけません。そして、その段階で、どのくらい到達できていれば、全体の目標を達成できるのか、ということが明記されていなくてはなりません。例えば、500ページの参考書を1年かけてやると決めたのであれば、1日当たり約1.4ページは進んでいなくてはならず、それを10日に一回確認するならば14ページ、1か月なら約42ページと、定量的に進捗を測ることができますよね。
これが定期的な基準値になって、「今の進捗はいいのか悪いのか」を即座に判断できる材料になるわけです。
どうやって進捗を測るのか
これは単位のことです。先ほどから例にしている英語であれば、参考書のページ数、覚えた単語の数など、何を物差しにして測るのかということです。ダイエットだったら摂取、あるいは消費カロリーだったり、有酸素運動を何分やったか、などになってきます。難しく言うとこれをKPI(Key performance indicator)と呼んだりしますね。
ところでここで豆知識。日本の統計的管理手法のキーマンとなったエドワード・デミング博士は「It is wrong to suppose that if you can’t measure it, you can’t manage it – a costly myth.」(計測できないものが、管理できないというのは間違いで、これは大きな犠牲をもたらす誤解だ)という言葉を残しています。簡単に言うと、測定できないものが経営の中には山ほどあるけれども、だからと言ってそれらが管理できないということではないと。たとえ現状測定できなくとも(もちろん測定するための努力をした後で、での話ですが)、管理することをあきらめてはいけない、ということですね。だから皆さんも、たとえ定量的にならなくても、自分の進捗を管理しようとするのをあきらめないでください。
出来ていないときどうするのか
先ほどのマイルストーン、そしてその定期的な目標値に対して、出来ていなかったらどうするのか。これは、管理とその後の目標達成を確実にするためのとても大切なチェックポイントになります。よくできていれば問題ないのですが、その時々の管理目標に遅れや、未達成が出てきているということは、そこになんらかの問題が発生しているということです。
原因を探りましょう。原因がわかれば対処の仕様があります。そして次の定期チェックポイント(マイルストーン)までになんとしてでもリカバリするようにします。
ここで、視覚的にこのアクションプランを管理するため、100%達成でグリーン、80~100%未満で黄色、80%未満で赤などと、色で管理します。とても分かりやすいです。特にこの「黄色と赤」(%の内訳は自分で微調整していいと思います)は、同じ未達成であっても重要度が異なりますよね。赤い方がやばい。より緊急の解決策がいることになるでしょう。
ちなみにあまりに赤く未達成が続くということは、目標設定自体に無理があったということですから、見直すこともありです。できることからやっていきましょう。
おまけ
ついでに今プロジェクトのどの辺にいるのか、貼ったA3に赤い毛糸かなんかたらしておくと、わかりやすくていいですよ。先ほどのエクセルには赤い線を入れておきました。
まとめ
もちろんもっと細かく管理していくことも可能ですし、そうなるといわゆる「Gantt chart」というものになってきます。ただいずれにせよ大事なことは、
- 現状自分はどこにいて、
- 目標はどこにあり、
- それをいつまでに、
- どうやって達成するのか
- その際の物差しはなんなのか
これだけのことなんですよ。そして一度決めたら、あとはあまり終わりのこと先のことを考えずに粛々とやる。目の間にあることに集中して、今日こなさなければいけないことにフォーカスすることです。だいたい長続きしないのは先のことまで考えて、あれもこれもとやろうとするうちに、なんかめんどくさくなってやめちゃうっていうパターンがほとんどですから。これも「今・ここ」の精神が重要です。
そうやって先のこと考えが過ぎなくてもいいようにしてあげるのが、このアクションプランなんです。だからプランニングってすごく大事なんですよ。トヨタの問題解決8ステップのうち5ステップまでが「Plan」に関することですからね。これもいつかお話したいと思います。
大事なことは、目の前にあることに集中です。それを手助けするのがこのアクションプラン。どうか皆さんの目標が達成されますように。私も頑張りますよ!