自工程完結を英語で ハイコンテクスト文化にみる改善

Built in quality with ownership.

皆さんこんにちは、今日も一にお疲れ様でした。Kusunoko-CIです。

改善活動を英語で指導するとき、言語の壁というのはやはり大きい。

そこで今回は自工程完結という言葉にスポットを当ててみます。そもそも何なのか、英語でどういうのか。そしてどう説明していけばいいのかを見ていくことにしましょう。

ついでに文化の違いまで。

自工程完結 英語で

ローマ字で書くと「Ji-Kotei-Kanketsu」となって、「JKK」(じぇい、けー、けー)と呼ばれていますが、これじゃちっとも何の事やらわからないですよね。

一応英語に訳されたものがありまして、「Built in quality with ownership」。責任をもって作りこまれた品質ということを表しています。この無理くり感が好き。

自工程完結とは

ちょっとWikiでどう書いてあるか確認ですが、

自工程完結(じこうていかんけつ、JKK、英: Own Process Completion)は、トヨタの実践する生産性向上のための取り組みであり、「品質は工程で造りこむ」という理念に基づく。「仕事に携わる一人ひとりが「自」ら「工程」を「完結」させること」をいう。佐々木眞一の主導によりトヨタ社内に広まった。

ということで、良くまとまっておりました。

ただ英語は、私はこの「Own Process Completion」というのは聞いたことがないなぁ。地域が違うとこういう言い方もしていたのかもしれませんね。

この「品質は工程で造りこむ」というコンセプトと密接にかかわりあっていまして、すべての仕事に携わる人が、分のところの工程で、品質を完璧にすれば(完結させれば)、絶対に不良が後工程へ流れることはないですよね。

またこれは、以前もご紹介した、「後工程はお客様」ともくっついた考え方です。

「後工程をお客様と同じくらい大切なものと考える」姿勢を持つことで、不良は一切後ろの工程に流れていかなくなります。こちらで以前ご紹介しました。

ちなみに後工程は「following process」とか、「post process」

前工程は「previous process」

と英語では言いますので、覚えておくと便利ですね。

ちなみに、「後工程は客様」をきちんとしたロジックで丁寧に説明する試みも、以前してみました。ご参考まで。

自工程完結 本

自工程完結の本のご紹介です。

現場からオフィスまで、全社で展開する トヨタの自工程完結―――リーダーになる人の仕事の進め方

上記Wikiにも書かれていますが、元トヨタの佐々木眞一さんという方が書かれた本があります。

佐々木さんの経歴です。

日本の技術者、実業家。トヨタ自動車代表取締役副社長や、トヨタ東京自動車大学校理事長、名古屋グランパスエイト代表取締役社長を経て、首都高速道路取締役会長、日本科学技術連盟理事長、道路新産業開発機構会長。

これはJKKの生まれた背景や、展開の仕方が書かれていてたいへんためになります。

佐々木さんは、日本の会社の仕事のやり方を「暗黙知」が多すぎて効率が悪いとおっしゃっていますね。

すなわち業務内容が、「形式知」化していない、ということです。

暗黙知の反対が形式知

暗黙知と形式知

これらはJKKを語る時に避けては通れないので、少し説明してみます。

暗黙知と形式知は、マイケル・ポランニーが『暗黙知の次元』で示した「知識(ナレッジ)」の認識論的な分類です(暗黙知 / 形式知 | Osamu Hasegawa Films)。

ポランニーによれば、「言語などの明示的・形式的表現では伝達不可能な知が暗黙知と、言語などの明示的・形式的表現での伝達が可能な知を形式知」というとのこと。

暗黙知はimplicit knowledge。

形式知はexplicit knowledge。

もう少し詳しく言うと、暗黙知は、特定の状況や事柄に関する個人的な知識で、形式化(言語化、データ化、情報化)したり他人に伝えたりするのが難しいもの。勘コツとか言われたりします。この代表が、長嶋茂雄さんのバッティング理論だと私は思う。

一方、形式知は明示的なもので、論理的な伝達・表現手段によって伝達することが可能なものです。いわゆるマニュアルですね。いいマニュアル。書かれたようにやればだれでも同じ品質のものが作れるという。

佐々木さんが言うように日本の会社は、この「形式知」として業務内容や状況事柄を説明する、ないしは文書化しておくのが苦手です。

もっと言うと、日本社会全体が苦手です。

なぜなら、日本は、「ハイコンテクスト文化」だからです。

ハイコンテクスト文化

これいい説明が、シマウマ用語集さんというサイトにありました。

ハイコンテクストとは、コミュニケーションや意思疎通を図るときに、前提となる文脈(言語や価値観、考え方など)が非常に近い状態のこと。民族性、経済力、文化度などが近い人が集まっている状態。

コミュニケーションの際に互いに相手の意図を察し合うことで、「以心伝心」でなんとなく通じてしまう環境や状況のこと。「ハイコンテクスト文化」や「ハイコンテクストな社会」などとして使われる。

そう、「空気読めよ」です。

日本の社会は、文脈の理解がとてもとても重要視されるハイコンテクストな文化。

なので、必然的に、「言わんでもわかるやろ?」となってしまうわけですね。後は「見て盗め」とか。

いわゆる昭和の夫婦像とか、後は職人制度なんか思い出してもらえれば、一発で腑に落ちますよね。

だから日本人男性は、海外の女性から相手にされないんですよ、For your information. 国際結婚のお話しでも、以前少し触れました。

自工程完結やり方

要は、そうした旧態依然の仕組みのままでは、このスピードの速いグローバルな環境で生き残り、勝ち残って行くことは到底できない。

こうした、「勘・コツ・経験」というものを業務から徹底的に排除して、形式知化して、仕事の標準化を図る。誰がやっても同じ結果が出るような文書やシステムを作っていく、というのがJKKの目的になります。

決して、「その人がいないと仕事が回らない」、なんてことがあってはならないわけですね。

で、具体的にどうやるかですが、ぶっちゃけめんどくさいですよ(笑)。

進め方は何であれ、やらなければいけないことは、今ある作業のすべての行動を細分化できるまで細分化し、(電子)文書化してしまう。あるいは、目で見てわかるような映像とかなら、今なら尚いいでしょうね。5Gも来ることだし。

とにかく徹底体に細分化して、プロセスフローにして、誰が見ても同じ結果が出るものにする。特例があるならそれも書き込む。誰でも閲覧できる形にする。そして随時アップデートする。それだけです。

めんどくさいですね(笑)。

こんなこと言って、すんごい怒られそうです。

まとめ

では海外は?

佐々木さんは「日本では」、なんて言ってますけど、海外だってできてません、当然。

そもそも日本人ですら、めんどくさいと思ってしまうレベルなのに、海外でできるか。

少なくとも日本人の改善指導が欲しいと思っている工場ないしは会社で、こういうことができているところは極めてまれです。いや、ないレベル。

なので、我々みたいな改善おじさんがお仕事にありつけるわけですね。

海外では、日本とはまた違った理由で、仕事が人にくっついています。それも以前書いてますので、ご参照ください。サイロメンタリティの話ですね。

ということで、仕事の標準化・品質の問題を捉えるとき、避けては通れないのがこの自工程完結です。

手間はかかります。それはこれまでいかに、業務を標準化してこなかったかのツケなんですね。

でも、我々ならできます! 始めてみてください。

海外では、始めることさえもきっとひと苦労ですよ。

それでも、生き残るなら。勝ち残るなら。

今日も読んでいただきまして、ありがとうございました。では!

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA