問題解決はみんな同じ PDCAとシックスシグマのDMAIC そして8D

DMAIC PDCA 8D

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皆さんこんにちは! 今日もどこかで改善サポート、Kusunoko-CIです。

ここ何回か、シックスシグマに関しての記事を書いてみました↓。

歴史や、資格制度(ビジネス)のお話しでしたね。そこで今回は、「シックスシグマ」の改善手法では、どういうステップで問題を解決していくのか、のご紹介です。題して、「問題解決はみんな同じ、PDCAとシックスシグマのDMAIC、そしてついでに8D」です。

こちらの記事で、「シックスシグマ」プロジェクトのすすめ方と、科学的アプローチが理解できますよ。ぜひお持ち帰りください!

シックスシグマスのテップの5ステップ

ではさっそくシックスシグマスのテップの、中身を見てみましょう。

シックスシグマは、「DMAIC」という5つのステップに沿って、プロジェクトを進めていきます。

この5ステップでやるべきことをきちんとやると、問題解決が図れるとのこと。

その5つのステップとは、

  1. 定義(Define)
  2. 測定(Measure)
  3. 分析(Analyze)
  4. 改善(Improve)
  5. 管理(Control)

になります。

全部の頭文字をとると「DMAIC」になってますね。ちなみに発音は「でぃーまいく」って感じです。なんか、かっこいいですね!

 「DMAIC」で何するの?

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では次に、この「DMAIC」という各ステップで、何をしていくのか、具体的な説明です。

Define(定義):

ここでは、問題・課題の現状把握と、プロジェクトのゴールを設定します

「プロジェクトチャーター」というものを書いたりするのですが、この「チャーター」とか、日本人にはあんまりなじみのない言葉で。

「charter」と書きますが、辞書的に一番近いのは、「憲章、設立趣意書。組織の目的や信念などを定めたもの」なのかな(アルク)。

プロジェクト・マネジメントでも同じように、この「チャーター」を書くんですが、なんのことはない「何が問題なのか」をチーム全員で共有して、いつまでにどうするの、どう計測するの、といった基本的なことをまとめだけです。

とはいえ、たしかにスコープやら、何をもって成功とするのかを、チーム全員できちんと理解しておかないと、あとあと大変なことにはなりかねません。

プロジェクトの背景や、スコープ(どこからどこまで今回含むのか、あるいは何を含まないのか)、計画のタイムラインや、プロジェクトをやることで起こりうるリスクなどを、文書にしてチーム全員で理解しておきましょう。

Measure(測定)

Measure(測定)では、現状把握を行うため、データを収集して、その測定方法を具体的に決定します。

まずは現状を正確に把握するよう努めましょう。自分の感覚はこうなんだけど、「事実としてどうなんだ」。感覚として感じていることではなく、数字でどう表れているのかが重要です。十分な量の、正しいデータを取っていきます。

またこのフェイズでは、大まかなプロセスマップから、よりスコープにフォーカスした細かなプロセスマップまで、徐々に核心に迫ること=「見える化」も求められます。

具体的な業務のフローを把握すると、何が問題となっているかも明確にすることができます。

現状の悪さ加減と目標値(具体的な数字)、計測方法もここでクリアにしていきます。

Analyze(分析)

Analyze(分析)は、問題点や因果関係の把握及び要因推定です。

集めたデータを解析します。具体的には、現状とゴールとのギャップを生み出している「原因を探る」ステップです。

その問題(ギャップ)を引き起きている要因が何なのか。データを解析し、要因の中で「結果」に対する影響力が大きい、注目(改善)すべき原因を洗い出していきます。

ちなみにここまで、「準備段階」ですね。

しっかり問題と、原因と、それに対応する改善案を考えます。

Improve(改善)

Improve(改善)は、改善策立案と実行のステップ。

「DMA」と3ステップを踏んできました。

ここまで綿密に準備すれば、問題となっていることの科学的根拠、要因として一番効きそうなところ(原因)、計測の方法などで、すでに見えてきているはず。

この一番効きそうなところに、具体的な策を打っていくのが、この「Improvement;改善」の段階です。

Control(定着)

Control(定着)は、上記の改善アクションの「効果確認」と「標準化」です。

対策実行後、再び工程の測定を行い、改善効果が出ているのかを確認します。また継続的に期待通りの結果が維持できているのかも、チェックの対象です。

Define(定義)で建てた目標を達成しているのであれば、その改善効果を定着させるための標準化を行います。

そのため、作業員の皆さんへの周知徹底・トレーニング、及び管理体制の設立・強化と継続的モニタリングは欠かせません。

問題解決は、基本的に同じである

ここまで読んで、勘のいい皆さんはもう気づかれたかもしれませんが、問題解決のステップというのは、基本的に一緒です。

  • 現状(問題点)把握と達成したい目標の設定、データ(値)、要因を明らかにする (Plan)
  • 要因(真因)に対する改善アクションの実施(Do)
  • 改善施策後の状態の観察、標準化と、適宜微調整アクション (Check, Action)

と、まさにPDCAと、同じような流れになっていることがわかります。

なので、このDMAICも細かく見ていくと、トヨタビジネスプラクティス(TBP)と同じステップになっているのですね。

TBPは以下の8 Stepでしたね。

  1. 問題を明らかにする(Clarify the Problem)
  2. 問題点を洗いだす(Break Down the Problem)
  3. ターゲットを設定する(Target Setting)
  4. 真因を見つける(Root Cause Analysis)
  5. 改善案を考える(Develop Countermeasures)
  6. 改善案を実行に移す(See Countermeasures Through)
  7. 結果とプロセスの両方を検証する(Evaluate Both Results and Processes)
  8. 標準化しヨコテンする(Standardize Successful Process)

このほかにも、「8D」というフォードの問題解決アプローチもありますが、基本的な流れはほとんど一緒です。

これは問題解決という手法が、どれも「科学的なアプローチから生まれている」ことの証拠なのです。

科学的アプローチ

まとめ

今回は、「問題解決はみんな同じ、PDCAとシックスシグマのDMAIC、そしてついでに8D」ということで、なかなか一粒で3度おいしい記事になりました。

こうした改善手法は、いずれも「科学的な」アプローチから生まれている。なので、踏むべきステップにそう大きな違いはないのです。

シックスシグマで言われている、「Data driven」(データをもとに考える)というのも、どの手法でも同じです。

改善手法とは、現状を把握し、データをもとに、効率的効果的にビジネスやそこに関わる問題・課題を解決していくことになります。

これはもちろん仕事だけではなく、私生活(勉強・習い事・諸問題)の解決にも使える考え方ですので、ぜひ覚えてやってみてください。

慣れると「次何だっけ?」考える必要もなくなって、わりとすいすい問題に取り組めるようになります。もちろん、いい結果も出やすいですしね!

今日も読んで頂きまして、ありがとうございました!

皆さんの問題・課題にいい結果がもたらされますように。ではまた!

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