なぜ「流れ」で作ると儲かるのか

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皆さんこんにちは! 今日もどこかで改善サポート、Kusunoko-CIです。

皆さんは、「流れで作る」と聞いたとき、何を想像しますか?

モノづくりカイゼンで、欠かすことのできないこの「流れ」という概念。停滞がないということが、いかに儲け体質に響いてくるのか。

今日はここを考えて、しっかり整理してみたいと思います。

題して、「なぜ『流れ』で作ると儲かるのか」。なぜカイゼンして流れ化しないといけないのかを、きちんと理解してしまいましょう。

流れで作る

一個で流れる

流れでつくるということは、停滞がないということ。そしてさらに、その流れが安定化しているということ。

生産に関わるリードタイムというのは基本的に、加工している時間+停滞時間でできています。つまりいかに停滞をなくすかが、流れ化を作るカギになるということですね。

生産に関わる時間(LT、TAT)が短くなれば、それだけ柔軟に市場(お客様需要)の変化に対応できるということを意味しています。

言うまでもないですが、これだけ変化が激しい時代を生き残るためには、フットワークの軽さというのが製造業の重要な強みになってきますよね。

そこで考えなくていけないのが、JIT(ジャスト イン タイム)です。「必要なものを、必要な時に、必要な分だけ」作り、売るというリーン生産方式のコンセプト。

停滞の起きている原因の一つは、このJITの逆、不必要なものを、不必要な時に、不必要な量作ったり、届けたりしているからです。JIC(ジャスト イン ケース:念のため)生産になっているのですね。

儲ける体質にするために、流れ化は必須です。

流れ化と設ける体質

では流れ化が、どう儲け体質につながるのかを項目別に見てみましょう

直接的儲けの効果

こちらはいわゆる即効性のあるコスト削減(Hard Saving)に効いてくる部分です。

短納期

製造に関するLTが短くなるということは、短納期の注文に対しても余計なコストをかけずに生産が可能であるということを意味しています。

例えばLTが1か月かかるところに、20日で納品してくれという注文が入ったら、これはもう大変です。通常に流れているものに、この新たな短納期オーダーをどうねじ込むか。

いろんなところに残業、時には休出含めた負荷をかけて、対応しなくてはいけませんね。

これが、LTを15日までカイゼンしていたすると、余裕をもって(余計なコスト増にならずに)対応が可能です。

仕掛かり減

流れ化=停滞が少ない状態です。

流れ化していない工程は、必ずどこかに淀みがあります。

例えば、先の例の工場で1日100個も製品を作っていたとします。ということは毎日100個の材料が投入され、30日後に100個の製品になって出てくるわけです。

この100個、30日間かけて工程を通り抜けてくるわけですから、単純に100個×30日=3,000個の仕掛かりが、この工程内で加工されたり寝ていたりするわけですね。

これがカイゼン後の15日であったなら、仕掛かり数は半分で済みます。

トヨタでは生産性などを見るとき、必ず売れた数で判断します。生産性が上がりました、といって売れないものを作っていても、会社には1円も入ってこないどころか、逆にお金を失っているわけですからね。

同様に古い考え方で、いつかは売れるから仕掛かりは多くてもいいいのだという思っている限りは、儲かる体質にはなりません。

仕掛かり(材料も完成品も)は、売れるまではお金を生み出しませんし、むしろお金を食べてしまいますからね。売れていないモノを抱えていることが、いかに危険であるかを認識することです。

流れ化で仕掛かりを減らしましょう

製品在庫減

生産LTが長いということは、それだけ今より遠くの未来を予測しなければいけないということです。

単純な話ですが、未来が遠いほど、予測は難しい。

そのような状態では、予測が難しい振れ幅に対応するため、より多くの安全在庫を持ってしまうことになります。

しかもLTが長いということは、いったん生産が始まってしまうと、予測に反して売れなかった際の、生産調整へのフットワークも重くなってしまうことを意味します。

以前完成品在庫の量の決め方で一度記事を書きました。式は以下のものをご紹介しましたが、

サイクル在庫 + バッファー在庫 + 安全在庫 = 完成品在庫

LTが長いということは、このサイクル在庫が多くなることを意味します。

そして、未来予測が難しいということは、バッファー在庫を加味する際の振れ幅を大きくとる(標準偏差:SDが大きくなる)ことを意味しています。

当然最後の安全在庫もそれらの数から何パーセントと決めますから、比例して大きくなりますね。

そして何らかの理由で、商品生産を終了しなければならない時(仕様変更など)、完成品だけでなく、生産に入ってしまった仕掛かりも含めすべてが行き場のない在庫として残ってしまうことになります。

重い費用です。

ちなみにトヨタでは、在庫は「罪庫」と言われ、7つのムダの一つになっていますね。

間接的儲けの効果

もちろん、上記のHard Saving、つまり損益計算書(P/L)に直接書き込めるものだけでなく、Soft Savingとして勘定できるコスト削減も見込まれます。

スペース

仕掛かりが減れば、当然スペースが生まれます。

今までムダに保管しておかなくてはならなかった、ありとあらゆる場所にホワイトスペース(White space)が生まれてきます。

それが工場内の場所だったとしても、あらたなラインを増設したりするときに使えます。これは今すぐお金を産むコスト削減ではありませんが、収益性を高めてくれますね。

また無用な仕掛かりなどで外部に倉庫を借りている場合は、それをやめることができるかもしれません。そうなるとこれは、SoftではなくHard Savingとして換算できますね。

計画変更

上で、突然の短納期注文をどうねじ込むか、という話が出てまいりましたが、基本的にこういう計画変更は、プランニングを始め生産に関わる全ての方々に、多大な追加仕事を与えています。

こうしたことが頻繁に起きると、そこに費やしている時間もバカにならないものになってきますね。

あるいは本来の業務を圧迫しはじめ、残業・休出で対応するとなれば、これはまた直接的にもコストとして跳ね返ってくることになります。

従業員の健康や、ワーク ライフ バランス、あるいは士気ということにも影響を与えますので、看過できない問題です。

在庫の管理と取り置き・運搬

在庫がなければ単純に、管理・運搬の手間は省かれますね。

一般には、在庫管理だけで在庫総額の15%程度、マテハンで人件費50%ほどと言われていますから、これは大きいです。

流れ化が、いかにコスト削減に効果を発揮して、儲かる体質にしてくれるかが垣間見えると思います。

不良

何としても撲滅したい不良。

流れ化はここにも効果を発揮します。

流れで、究極的には一個で生産が進むと、工程の見通しがかなり良くなります。見える化が進むのです。

一人一人の作業も見えやすくなれば、標準作業との比較も容易になり、管理もしやすくなります。

また万一不良が発生しても、在庫が少ないですから発見がたやすく、どこで起きたのかの特定も容易になります。

不良撲滅で大事な、流出・被害拡大への措置と真因の発見がやりやすくなるのはとてもありがたいことですね。

また、単純に長く在庫としておかれることで、品質に影響が出てくるような製品だってあるでしょう。

特に精密機器は、ほこりなどもご法度ですから、こうした点も流れ化で避けることができるようになります。

手直しなどの時間が減ればSoft Savingに換算できますし、不良の末のスクラップや、手直しで発生した残業などがカイゼンされれば、それはHard Savingとして計算することもできます。

カイゼンへの効果

先ほども見える化のお話をしましたが、見通しが良いとカイゼンがしやすくなります。

カイゼンの第一歩は見える化です。問題が見える、見えやすくするということ。

人は問題が見えると解決したくなる習性があります。ましてそのように訓練されていればなおのことです。

流れ化はこれを後押ししてくれます。

今までやっていた、加工・取り置きなどのムダも見えやすくなります。

また在庫が少ないので、後工程に渡すものに不良が発生すれば、直ちに気づけるようになります。

いままでは在庫の山の中で、機械が故障して生産できなくても、のんびり修理できていたかもしれません。在庫がなければそういうことにはなりませんから、問題対応のフットワークは軽くなっていきます。予防保全という考え方も、より浸透していくでしょう。

話しの流れ上最後の項目になりましたが、この人に意識に変革をもたらすという部分で、流れ化は最も効果を出すと言えるかもしれませんね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

海外で、カイゼンを指導して、「流れで作る」という話をしても、どうもピン来てないことが多いです。

なぜ流れ化しなくてはいけないのか、理屈が見えてこないのかもしれません。

それは教える側の理解と、説明の仕方に問題があるはず。ということで今回しっかりと文章にして整理してみました。

これで流れ化の意義が分かってもらえるはずです。

みなさんもぜひ、流れ化に取り組んでみてください。儲かる体質にするために、この「流れで作る」は重要です。

目指すはJIT!

今日も読んでいただきましてありがとうございました。

ではまた!

流れ化挑戦への道筋が、丁寧に書かれています。

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