FMEAとシックスシグマ Measureでやること3-1

 

皆さんこんにちは! 今日もどこかで改善サポート、Kusunoko-CIです。

シックスシグマの各段階でやることを、自分の理解の確認も含めて説明していくシリーズ。

今回もまたシックスシグマのProject進行ステップ「DMAIC」から、Measure(測定)についてです。この段階で使われることも多い、「FMEA」というツールのご説明になります。

このFMEA、もちろんシックスシグマというくくりとは関係なく、様々な分野・産業で幅広く使われている改善(予防)ツールです。

シックスシグマにおいても、デザインなどの上流工程から、実際の工程改善やそのコントロールなど、幅広く活用されており、かなり重要なツールになっております。

まずはパート1としまして、このFMEAの成り立ちや目的、シックスシグマProjectでどう使われるのかを確認していきたいと思います。

FMEAとは・歴史

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まずはさっそく、このFMEAがどういうものなのか、見ていきましょう。

FMEAは、「Failure Mode and Effect Analysis」のことで、日本語では「故障モード影響解析」と呼ばれています。

平たく言えば、発生(している・するかもしれない)問題とその影響の関係性を洗い出して、対策するためのものですね。

システム、デザイン、プロセスのためのFMEAがあって、それぞれ使われる場面が違っていますが、いずれにせよ製品やプロセスで、考えられる「原因と障害の可能性」を特定するのに役立つツールになります。

このFMEA、1940年代に米軍で開発され、その後NASAが、「アポロ計画」などでの失敗を防ぐために導入しました(Wiki)。

70年代から80年代後半までに、自動車業界でも展開され、今では多くの企業で取り入れられています。

歴史が深い分、かなり効果的なツールと言えるでしょう。

故障モード(Failure Mode)とは

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Failure Mode=故障モードとは、「故障や問題の発生の仕方」のことです。

例えば、「鉛筆削り」でこの「故障モード」を考えてみます。この場合の、故障や問題の発生の仕方は、

  • 削れない
  • 削ってる最中に動かなくなる
  • 思ったように削れない(とがってない)
  • 削った後の鉛筆の芯が、必ず折れる

などでしょうか。

こうなっては製品として致命的ですよね。

製品やサービスを作るプロセスには、必ず失敗する可能性が存在しています。そしてそれは、「製品に不良や、ばらつきが発生する可能性がある」ということを意味しています(「削れない鉛筆削り」とか)。

言い換えれば、「すべてのプロセスには潜在的な弱点」があるのです。これらを事前に認識して対策を打てれば、被害を最小限に抑えることができるはず。

こうした目的達成のため、FMEAはとても便利なツールになっているのです。

FMEAとシックスシグマProject

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製造現場などにおけるシックスシグマのProjectで言えば、今すでに既存のラインやプロセスのアウトプットで、何かしらの問題が発生している状態のはず。

ですので

  • FMAEでその発生源を見つけ、対策を打つことで問題の原因(真因)を取り除き、これを改善する

あるいは、

  • 改善後、リスト化することで見えてきた「プロセスの潜在的な弱点」を、コントロールしていく

こうした使われ方になります。

また、ざっくりとFMEAの流れを見てみると、

  • プロセスに関わる皆さんで、プロセスマップ・ディテイルドマップ(Detailed mapを書く
  • 問題を起こしていそうな(起こしそうな)インプット(x要因)を特定する
  • 引き起こされ得る故障モードとその影響などを推定して評価付け
  • 現状の問題に、最も悪さをしているものを解決
  • 解決後も、プロセスの管理・コントロールに継続して使用

という感じになるでしょう。

DMAICの「Measure(測定)」の段階で作りつつ、その後続いていく一連のアクション(Analyze:分析・Improve:実行・Control:定着)に活用していきます。

また、一度書いたら終わりではなく、取ったアクションの結果確認をしつつ、更なるカイゼン活動をしていくためのツールになります。

ノウハウをまとめた、カイゼンの「大事な財産」になっていきます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は「FMEA(故障モード影響解析)とシックスシグマ」と題しまして、まずはFMEAの成り立ちや目的、シックスシグマProjectでどう使われるのかを確認してみました。

FMEAは、発生している、あるいはするかもしれない問題とその影響の関係性を洗い出して、対策・予防をするためのものです。

また一度書いたら終わりではなく、取ったアクションの結果確認をしつつ、更なるカイゼン活動に活かしていくツール=ノウハウをまとめた、カイゼンの「大事な財産」でした。

ざっくりとした流れは、

  • プロセスに関わる皆さんで、プロセスマップ・ディテイルドマップ(Detailed mapを書く
  • 問題を起こしていそうな(起こしそうな)インプット(x要因)を特定する
  • 引き起こされ得る故障モードとその影響などを推定して評価付け
  • 現状の問題に、最も悪さをしているものを解決
  • 解決後も、プロセスの管理・コントロールに継続して使用

でしたね。

次回はこの実際の書き方について、例を使いながら、ステップごとに確認していきたいと思います。

今日も読んでいただきまして、ありがとうございました。

ではまた!

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