現地現物の大切さを英語で説明しよう!
Explain how important Genchi genbutsu is.
皆さん今日もお疲れ様です。
風邪などひかれていませんか? 私はちょっと咳が出てしまいまして、週末の予定をキャンセルしないといけなくなってしまいました。
こういうご時世ですからね、少し慎重になったほうがいいかなと。うつしてしまってもいけないですしね。
さて、今回のテーマは、この時勢に逆らうかのように「現地現物」です。
どの辺が逆らっているのか、見てみましょう。英語でどういうふうに伝えていくかも説明してみました。
現地現物・三現主義
有名なので、ご存知の方も多いかもしれませんが、現地現物とは、実際の現場に行って、実際に触れ物事を観察することを言います。
本来は、この現地現物に「現実」がくっついて、「現地現物現実」の「三現主義」です。
この考え方はいたってシンプルです。
とにかく、必ず現場に行って、現物を手に取り、現実を自分の目で見て確かめること。これがトヨタでの根本的な姿勢です。
普段の業務もそうですが、問題解決においては、特にこの考え方が大切になってきます。
カイゼンの世界では「現場は先生」という言葉もあるほど。
昔、私のカイゼン師匠から面白いエピソードを聞かせてもらいました。
トヨタの本社から偉い方が視察にこられるということで、その海外工場ではいろいろ資料を用意して準備していました。
生産性、品質の取り組み、実績、カイゼン活動の実績etc.、緊張もするけれど、晴れの舞台でもあります。
さていよいよその方が御到着。みんな張り切ってプレゼンしようと待ち構えていたわけですが、「現場は? 現場行こう?」とすぐ現場へと急かされる。
とにかく結構偉い方なんで、現場視察も見せられるところを用意して(こういうのありますよね)おいたらしいんですが、気が付くとその方ひょいひょいと現場視察のルートではない場所に行ってしまう。
で、いろいろ見つけては質問。もちろん準備でしてないところだから、そんなにきれいにもなっていないし(笑)、用意も出来ていない。
現場の作業員もびっくり。
とはいえ、かなり的確な、あるいは鋭いご指摘が飛んできて、ひやひやするやらありがたいやら。
その後、大変実のある現場視察であったという言葉をいただき、現地現物という言葉の重要性をしっかりご指導いただいたエピソードになっている、とのこと。
偉くなっても、現場第一ということで、どれほど現地現物現実が重要視されているかがわかるお話ですね。
現地現物 使い方
そして皆さんが、海外で現場指導をされるなら、マネジメントにはしっかりこれを教えないと行けなくなると思います。
もちろんすべての人ではないでしょうが、結構な確率で「現場に行かない管理者」に遭遇されるのではと思います。
あがってきたデータ、作ってもらった資料で話をする。
例えばですよ、Value stream mapを作る時。会議室で作る。まぁそれはいいですよ。現場に場所ないかもしれないんで。
で、サイクルタイムを書き込む。「これどうやってとったの?」と聞くと、コンピューターのデータから、という答えが返ってくる。
なんかもう突っ込みどころが多くて、何から説明しようか考えてしまうんですが。
- そもそもサイクルタイムは実測値だよ、
- で、その実測する過程の中で実際の現場が見えてきて、いろんな気づきが得られるんだよ、
- データで見えてこない問題が山ほどあるんだよ、
- いや、むしろセンサーで取ってるデータから見えることなんて、氷山の一角なんだよ、
- データで異常値が出るようにしてるのはいいけれど、それをきっかけにして現場にいかないと、
- 「ほら現場いこう? 現地現物っていうでしょ?」
とこんな流れに出くわすことも多々あります。
なんでしょうね、現場に行くと自分の価値が下がってしまうと思っている節がある。そういう人がたまにいるので、この「現地現物」という言葉、しっかり使って現場まで引っ張っていきましょう。
現地現物 英語
一番単純なのは、「Go and see」という訳。行って見る、ということなんですけれども。
あとは「Seeing is believing」なんかも、ちょっと意味合いの補足はしてくれます。
ただこれでは圧倒的に情報量が少ない。
Kusunoko-CIの持論があります。
「きれいに訳せているからと言って、意味まで必ずしも伝わっているわけではない」。
以前もお話ししましたが、なので私はあえて日本語でいいます。「Genchi genbustu」。
そうすることで、「?、何それ?」と少し食いつかせておいてから、そのあと何なのか説明していく。
現地というのは、現場のこと、
現物は実際のもの、
現実は、まさに今起こっていること、
カイゼンには、今まさにそこで起こっていることを実際に見て、手で触れて、感じて、経験したことが不可欠なんだ、
料理する?
例えば、お砂糖5グラム、しょうゆ大さじ2とか言われても、それは実際の味ではないよね?
やはり味そのものは、実際に口に入れてみるまで分からないよね?
だから現地現物っていうんだよ。
どんな問題も、それが起こった場所、人、モノが存在していて、自分をその中に置かないと理解できないものなんだ、
料理の本読んでも、味自体は感じられないし腹も膨れないよね? そういうことだよ。
こんな感じです。
ちなみに英語でいうと、
Genchi is “actual place” (Gemba),
Genbustu is actual stuff or goods, something you can physically touch,
Gengjistu is exactly what is happening right now in front of you,
It is essential for Kaizen that you actually see, touch, feel and experience what is happening there by yourself,
Do you cook? ok,
For example, if someone says, 5 grams of sugar and 2 tablespoons of soy sauce, but you can’t taste the actual, right?
You can’t really tell the taste until you actually put it in your mouth,
That’s why Kaizen needs “Genchi genbustu”.
Every problem has the place where it’s happening, people are doing something and stuff exists, so you have to put yourself in to experience it.
Even if you read a cookbook, you can’t feel the taste itself and not feeling full, right? That’s the reason why we emphasize this.
その人が好きなものを例に使うと、必要性を理解してもらいやすいです。
ちなみにこの現地現物、トヨタでも英語にせず、もうそのまま「Genchi genbustu」でした。
まとめ
ちなみにこの現地現物、不動産投資なんかでも威力を発揮します。
不動産の世界では「千三万八」という言葉があります。読みは「せんみつ、まんぱち」。意味は、1,000に3つ,10,000に8つくらいしか、いい物件がないという意味です。
不動産のような大きな買い物をするにもかかわらず、現場を見ないで決めてしまう人がいるという事実。驚きですよね。
一時かなり問題になった北海道あたりの原野商法に引っ掛かってしまったのは、この現地現物をしないタイプでしょう。
ちなみにこの原野商法、また再燃の兆しだそうです(政府広報オンライン)。
海外不動産投資なんかもそう。
みなさんも甘い言葉に惑わされず、物件など欲しい時は、必ず自分でその場所を訪れて、目で見て、周りの環境を肌で感じてから購入しましょうね。
私はセブ島で、そうやってコンドミニアムを買いました。おかげさまでいい物件なので、いつもお客さんが来てくださいます。
ちょっと最後話変わりましたが、現地現物はとても大切。
あなたの大切な資産、ちょっとした手間を惜しまず、大事に投資してください。カイゼンも一緒です。
今日も最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!
では!