改善 人づくり Kaizen = Human Development

改善活動、せっかくやるんだから成功させたいですよね。でもやっては見たものの行き詰ってしまう、そんなケースが多いようです。なぜなんでしょう? 私なりの視点で少し語ってみたいと思います。

改善活動を始めるにあたり、その導入を考えている組織の長の方やその担当になられている方に一つお願いしたいのが、この「改善=人づくり」という点を絶対に忘れないでほしいということです。

もちろんビジネスですから、無駄をいかに省いて効率化し、原価低減を図り・・・というのはこの活動を行っていくうえでの重要な目的であることは確かです。

しかしながら、この上記の 「改善=人づくり」 を忘れ、やみくもに活動を推進(押しつけ?)、現場は疲弊、活動は形骸化、結局「改善なんて役に立たない」という記憶だけが残る、そんな風になっている組織のなんと多いことか。

こういう会社は、のちに何か新しいことを見つけると( 断言してもいいですが)、 また飛びつきますが結局それも長続きしません 。「次は何」の病に取りつかれている感じです。

私が最近一緒に仕事をさせていただいてる改善コンサルの方も、「(改善による)利益向上は後からついてくる、大事なことは人を変えていくことだ」とよくおっしゃっています。

改善活動、リーンでもSix Sigmaでもいいのですが、結局は企業総出で行う企業文化変革に絡んだアクティビティです。トップがやると決め、あとは現場に押し付けてほったらかしでいいわけがありません。この点をわかってらっしゃらないトップの方を結構見かけてきました。

豊田 英二氏

トヨタ最高顧問、故豊田英二さんも 「人間がモノをつくるのだから、人をつくらねば仕事も始まらない」 とその点を強調していたそうです。それは今でもトヨタの人づくりの根幹をなしています。

だからまず、その活動を始める前に考えてください。トップ自ら文字通り手を汚して活動を推進していく覚悟はありますか?それにこたえるだけの組織になっていますか? だから改善は、組織開発にもつながっていくのですが、それはまたの機会に。

改善=人づくりです。組織は人です。

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