リーキーガット症候群とは? 原因と対策を徹底解説
皆さんこんにちは! 今日もどこかでカイゼンサポート、Kusunoko-CIです。
さて皆さんは、「リーキーガット症候群」というのをご存じでしょうか? 最近よく聞かれるようになったこの症状について、今回は私の取組みについても交えながらお伝えしてまいります。
またよくご存じでないという方は、ぜひこの機会に食生活を見直していただけるといいなと思います。
健康診断では問題ないのに、なんかいろいろ調子が悪いなんて方も必見ですよ(以前の私のことです)。
というわけで、今日は心身のカイゼンの話題です。
リーキーガット症候群とは
リーキーガット症候群(Leaky Gut Syndrome)は、腸のバリア機能が低下し、腸壁に隙間ができることで、未消化の食物や毒素が体内に漏れ出す状態を指します。
この状態は、体内の炎症や免疫反応を引き起こし、さまざまな健康問題を引き起こす可能性があるのだそうです。
なんと精神疾患や、アトピー・肌荒れなどの皮膚の問題とも関連が深いとされています。
主な症状
リーキーガット症候群の症状は多岐にわたります。
以下、関連があると言われている症状を挙げてみます:
- 腹痛や膨満感: 食後に感じる不快感や痛み
- 下痢や便秘: 腸の状態が不安定になることによる消化器系の問題
- 疲労感: 栄養を適切に吸収できないため、エネルギー不足を感じることも
- 集中力の低下: 腸内環境の悪化が脳に影響を与えるとの報告あり
- アレルギー反応の増加: 食物アレルギーや過敏症の増加
- アトピーや肌荒れ: 腸内環境の乱れが皮膚の健康に影響を及ぼし、アトピー性皮膚炎や肌荒れなどを引き起こす場合も
- 精神的健康への影響:うつ病やADHD(注意欠陥多動性障害)を引き起こす可能性があるとの研究の報告(体内のセロトニンの約90%が腸内で作られている)
原因
リーキーガット症候群には様々な原因があるようですが、主な原因の一つが、小麦に含まれるグルテンです。
小麦製品は腸のバリア機能を損なう要因となり、腸壁に小さな穴を作っていくのだそうです。
当然こうした微細な穴が開けば、未消化の食物、あるいは腸内の毒素といった本来そこに留められるべきものが体内に漏れ出していきますね。
これらが体内各所で悪さをし、炎症を引き起こしたり、あるいはもともとある痛みをより増幅させる原因になっていく、というのがこのリーキーガットのメカニズム。
特に、品種改良され、より強く、より多く収穫できるようになった最近の小麦は、腸内環境に悪影響を及ぼしやすく、上記のような各種諸症状を引き起こすことが分かってきたのだそうです。
そのため最近では古代小麦という、人間が手を加える前の品種が見直されてきています。それらを使用したパンなどを売るお店もあるようですね。
小麦って本当に何にでも使用されています。パン、パスタ、ピザ、ナン etc. 。スーパーのお菓子コーナーに行って、ちょっと商品をチェックしてみればわかる通り、小麦を使っていないお菓子など、ほとんどないですからね。
しかもこの小麦、中毒性もあるそうな。
ちょっとびっくりしてしまいますよね。我々はおいしいと思ったから食べていたのか、中毒になっていたのか…。
考えさせられます。
対策
ここまで見てきた通り、リーキーガット症候群を改善するための重要な対策は、グルテンフリーの食事を実践することです。
特に小麦や麦を含む食品を避けることで、腸の炎症を抑え、バリア機能を回復させることが期待できます。
腸内環境が良くなれば、当然セロトニンの生成も活発になり、メンタルヘルス、消化器系、痛みの感覚、血圧調整、社会的行動など、心身のさまざまな機能が改善されていきます。腸と脳って、実は密接に絡んでいるんですよ。
また今回の趣旨とはちょっと離れますが、腸内環境を整えるために、乳製品を控えることも効果的です。これにより、ひどい肌荒れ(顎ニキビとか)が改善する可能性があります。
それからヨーグルト(乳製品)、健康にいいと思って食べていませんか? あれ、逆効果らしいですよ。
というのも現在取組んでいるんですが、それはまた別の機会に…。
私自身、頚椎症性神経根症という病気で長年、首・左腕と背中の痛みに悩まされてきましたが、このグルテンフリー生活を取り入れることで、体の炎症が抑えられ、徐々に痛みの症状が改善されてきました。
毎日食後に飲む痛み止めに加えて、以前はロキソニンとかカロナールといった追加の鎮痛剤がかなりの頻度で必要でした。長時間のデスクワークや運転では、必ずと言っていいほど背中がシクシク痛み出してきて、ずいぶんつらい思いもしていたものです。
それが最近では、ほとんど追加の鎮痛剤を飲まなくてもいいようになってきていますし、ロキソニン湿布を貼る頻度もかなり少なくなってきました。
スチックゼノールはほぼ使わなくなりましたしね!
相当炎症や痛みが抑えられてきていると感じます。神経から来る痛みが軽減し、日常生活も少しずつ快適に過ごせるようになってきています。
健康って素晴らしいなぁ。
グルテンフリー生活、試してみてよかった。
まとめ
というわけで、リーキーガット症候群とは、腸の健康が心身に悪影響を及ぼしている不健康な状態です。
肌の問題から、痛みや炎症、ひいては精神疾患などの問題とも関連があるため、食生活を見直し、特に小麦を避けることで、腸のバリア機能を回復させ、健康な自分を取り戻すことができます。
何も一生小麦が食べられないわけではないのです。まずは1~2か月小麦(グルテン)を断ってみる。そうして一度腸内環境を整えるのです。
その後で、一度パンなどを試してみて、体の調子をしっかり観察し、小麦食を再開してもいいのか、どのくらいの量なら変調がないのかを見極めていくことになります。
いずれにせよ小麦食の頻度は減らしていくことが望まれますが、パンもピザもパスタもラーメンも、また食べられる日は来るのです。
長い間、人類を支えてきてくれた栄養源である小麦さんですが、今我々は少しその付き合い方を見直す時期に来ているのかもしれませんね。
ちなみに、私は既に2か月以上この食生活を送っていますが、もうそんなに小麦製品を食べたいとも思わなくなってきていますよ。
自分の体を大切にし、健康的なライフスタイルを心がけることが、何より大切ですよね! 健康あってのキャリアですし、カイゼン活動です。
みなさんもぜひ一度トライして、より健康になって活き活きとした暮らしを送ってほしいと思います。
今日も読んでいただきましてありがとうございました。
ではまた!
参考文献
Bäuerl, C., & Roca, A. (2020). Gut microbiota and mental health: A review. Journal of Clinical Psychology, 76(5), 885-895. https://doi.org/10.1002/jclp.22985
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