コスト削減するために改善すると思っているでしょ?

kaizen vs. cost.

皆さんこんにちは、服の上からでも容赦なく刺してくるタイの蚊と戦っている、Kusunoko-CIです。私の同僚(超釣り好き)曰く、南国の蚊はジーンズの上からでも刺してくると。

昨晩も、海辺のレストランで食事していましたが、Tシャツ、Yシャツ、その上のランニング用のジャケットの上から刺されてしまいました。どんだけ強いんだ。

たかが蚊ですが、デンゲ熱の媒介になったりもしますから、こちらに来られる方、まずは虫よけを持ってきましょう。そして、できればこちらのコンビニで小さな虫よけ剤を買うといいです。日本製より効く気がします。

そんなわけで、今日も改善サポートですが、改善と切っても切り離せないのが、「コスト」の問題です。ですので今回もまた改善ネタ。改善をやるうえで知っておいてほしいこと、コストや運転資本なども絡めてお話したいと思います。

改善とコスト

改善やるからには、コストを下げたい。きっとそう思われる方多いと思うのですが。

まず最初に、どうしても伝えておきたいことは、「コストカットを追う改善は結局のところ続かない」という点です。

たしかに、改善活動を導入したての頃は、そもそも改善なんてしたこともないところですから、チャンスは山ほどあります。

無駄の排除、ラインの整流化、仕事の標準化、品質を上げてコストが下がるなどなど。

だいたい初めて3-4年は、結構な成果にうれしくなると思うのですが、問題はそのあとです。

改善当初と違い、この頃になるとやれるネタが限られてくる。そして改善やっても、ほんとに微々たる結果しか見えてこない。

おそらくそうであっても、マネジメントは、コストコストと現場を追い立てるでしょう。

そうするとやってる方も、だんだんフラストレーションがたまってきます。やってても達成感が見えない。そしてマネジメントも結果をみて、とても不満足。なのでたいしてチームに対するRecognitionもない。したがって、やりたがる人も減り、どんどん改善活動が死に絶えていく。

だいたいはこんなシナリオです。もって5年。

ですので、改善活動導入でコストをメインで追いかけることは、やめた方がいいです。気持ちはわかるけど。

改善活動が止まれば、そこはまた改善前の状態に戻るだけです。「何にも定着しないことにコストをかけること」、これが改善のメインの目的をコスト削減におく結果になります。

品質とリードタイム

ではどうするのか。

私が一緒に仕事をするコンサルタントの方もよく言っておられますが、QDC (Quality・Delivery・Cost)の順で考えることです。

品質

最も大事なのは当然品質。ここにかける努力は惜しんではいけないし、目指すは100%の品質です。

皆さんも経験があるかもしれませんが、せっかく買ったモノ・サービスが期待を裏切る品質であったなら、もう買わないですよね? どれだけ努力をして企業活動を行っても、そうしたことでお客さんからの信頼を失ってしまうのは、あっという間です。一瞬です

そしてそれを回復するのにどれだけの時間がかかるか。どれだけの企業努力とコストを要するか。

品質がすべてを決めます。覚えておきましょう。

納期・Lead time

そして次に、Deliveryです。納期ですね。

品質はどこも企業努力で100%を目指しています(そうじゃないところもありますが)。そしてもう一つ、多くの企業が目指している納期順守率、さらにどれだけお届けまでにかかる時間をどれだけ短くできるかです。

いつでもどんな時でも納期を守る。100%です。これは絶対的な信頼を生みますし、お届けから短いLead timeで届けられれば、お客さん的に、これほどうれしいことはないですよね。

だから私もAmazon大好きです。とにかく発注してすぐ届く。東京に住んでる時は、次の日にも届いていましたから、ほんとにありがたかった。皆さんも、長いこと待つより、さくっと手に入れたいですよね。特に商品が、あなたの問題を解決するようなものであるならなおのことです。

ビジネスはスピードです。スピードには価値がある。これも品質と同様力を入れなくてはいけないことですね。

ちなみに、Lead timeというのが、こうしたプロセスを完了させるのにかかる時間です。例えば頼んでから、商品・サービスが届くまでとか。

とりわけ発注からお届けまでの時間を、Turnaround time(TAT)と呼ぶ会社もありますが、定義はあいまいです。いずれにせよ、会社内で共通認識をもって使うといいでしょう。

こうして品質と納期、さらにはかかる時間(Lead time)を短くする活動によって、現場はどんどん鍛えられていきます。鍛えられ、そしてお客様からの信頼を勝ち取っていく。それがひいては、長い目で見たときの収益性を高めていくわけです。

収益性

この収益性ということと、Lead timeの関係についてです。

先ほど、ビジネスはスピードということを書きました。それはお客さんにとってハッピーであるということはもちろん、会社にとってもハッピーなことになります。

なぜなら、短いリードタイムでお客様に届けられるということは、それだけ抱えなければいけない在庫や、それに伴う出費を抑えられるからです。

一般に、抱える部品や在庫の総額の10%くらいが、それらを維持管理するのにかかる費用と言われています。

なので、単純に言って、さっと仕入れて、さっと作り、サクッと売れてくれることほどうれしいことないわけですね。極力短いLead timeで。

こうした考え方を収益性と言ったりします。利益率とはちょっと違う。

さらに、例えば、100万円のお金を投資して、30万のリターンがあったとしましょう。1年後に30万もらえるのと、10年後に30万もらえるなら、どちらがいいですか?

もちろん早い方がいいに決まってますよね。

これは不動産や投資における「利回り」という考え方で、誰しも投資をするときには考える部分なんですが、なぜかモノづくりの世界でぼろっと抜け落ちていたりすることがあるんですね。

最たるものが、一度に大量に仕入れて大量に作るという大ロットの生産です。

これは、時間ということを加味しないで考えると、例えば段替えが少なくて済むとか、大量に仕入れれば単価が安くなるなどという点から、見かけ上利益率が上がっているように見えます。というか利益率の計算なら、利益÷コストで分母が少ない方がもちろんいい数字は出ますから、間違ってはないです。

ただし、ここには時間という概念が全く入っていない

大量に仕入れて作るために置いてあるものにかかる維持費や、作った後売れるまでいい状態に保たなければならないコストもそうです。何%かは劣化もしていきます。

そしてさらには、売れるまでにかかった時間で、実際に得られるキャッシュの価値が全く変わってくる考えが忘れ去られているんですね。

多くの会社が、売り上げがあるのに倒産してしまったりする。それはひとえに運転資本が足りなくなってしまうからです。とにかくキャッシュが手元にあるということが、ビジネスをやるうえでどれだけ重要か。

一度でも経営に携わったことがある人なら、その重要性がわかるはずです。

その「お金回収のスピード」を上げる。手元にあるキャッシュを大きくする。不要の在庫は極力持たない。Lead timeの短縮は、主にこのためにあります。

時間が短くなったから、工数が減って、作業者が従事する時間が減った分コスト削減に貢献した、というのも間違いではないですが、こちらの運転資本への貢献のほうが、考え方としてははるかに経営に直結しています。

なので、改善をやる意味、小ロット生産、必要なものを、必要な時に、必要なだけ生産するJust in timeの重要性を今一度検討して、いわゆるLeanの活動をしていってほしいなと思います。

まとめ

今回はカイゼンを導入するときの注意点と言いますか、きちんと考えてほしい点をまとめてみました。

カイゼン(とあえて書きますが)、これは継続的な活動でなければなりません。そして短期的な利益に貢献するものではなく、長期的に会社の経営体質を変えていくようなアクティビティになります。

やってみたけど成果が出ない、というのはカイゼンのその捉え方に問題がある場合がほとんどです。

時間はかかります。そして覚悟がいります。

でも経営ってそういうもんですよね。創業から10年後、90%の会社がビジネスをクローズしているそうです。甘い考えでできるもんじゃないですよね、ビジネスって。

ではまた!

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