効果的にPDCAを回したいあなたへ OODAとの比較も
PDCA Vs OODA.
皆さんこんにちは! Kusunoko-CIです。
今日も一日お疲れ様です。いかがお過ごしですか?
今日も少し、方針管理のすり合わせをしておりました。上司方針、それからもちろんそのタスクに関わっている同僚と歩調を合わせる作業なんですが、けっこう手間がかかる。
ただこの手間を惜しむと、あとあと目標達成に響いてきますからね。この段階でしっかりやっておかないと。
方針管理があって、日常管理があって、そこから生まれ出てくる大小さまざまなカイゼン活動がある。
そこでPDCAをくるくる回していくのが、我々改善おじさんの業務の在り方になってきます。
そこで今回は、このPDCAについて、英語表現も交えながら、ヒントやコツをお伝えしていこうと思います。
PDCA英語で
PDCAとは
- Plan(計画する)、
- Do(実行する)、
- Check(結果やプロセスを評価する)、
- Act(Checkを踏まえて微調整をかけ、つぎのサイクルにつなげる)
の頭文字をとったもので、業務遂行の方法論です。計画からActの改善までを1つのサイクルとして行います。
歴史についてはWikiさんには、
第二次世界大戦後、日本において、統計的品質管理をウォルター・シューハートの弟子エドワーズ・デミングが日科議連にて講演した。この講演を聞いた日科議連の幹部がPDCAを提唱したとされる。
ということですが、私はちょっとこの日科技連がというところ怪しいと思ってます。そうは言われてますけども。日科技連の資料以外でこれを説明しているものにまだ出会ってないです。いや、私が出会ってないだけかもしれませんが。
ちなみに多くのサイトがこのPDCAを説明していますが、何と言うか間違いが多い。
例えば最後のAとか、Actionではないです、Actです。
英語圏の人に言わせると、PDCは全部動詞なのに、ActだけなんでAction(名詞)なの? と思うみたいですね。
それから別に、改善活動とか統計的品質手法とか工場の生産にのみ使われるものではないです。もっと広範囲に使える概念です。
PDCA サイクルとよく言われますが、PDCA cycleで英語でも通じます。
PDCA サイクルを回す、というのは「Turn the PDCA cycle」で通じますよ。この辺感覚的に日本語と同じようなものがありますね。
PDCAと方針管理
このPDCA、方針管理を設定し運営していくうえで、なくてはならない考え方です。
方針管理については以前ご紹介しました。
このPDCAが方針管理の作成や運営でどのように働いているか、少し見てみましょう。
Plan
もちろん計画を立てるフェイズですね。
ここで注意しなくてはいけないのは、計画と言っても、ただやりたいから計画に入れる、というものではないという。当たり前ですけど。
そこには中長期の会社の方向性(Strategy)、それから進むべき道と歩き方(Vision, Mission, Value)からの決まりごとが反映されているはず。このあたり、「企業文化の作り方」のところで詳しく述べました。
そして、自社や競合、そして顧客を考慮した中で取られる最善のアクションがある(3C分析ですね)。
もちろん、中朝金計画の、昨年からの持越し分だって考えなくてはいけない。達成したのか、未達だったのか。続けるのかやめるのか。そこにはCheckとActのフェイズが内包されています。
こうした反省も踏まえたうえで1年の計画を立てるわけですね。一年単位あるいはもっと長いスパンで見たときのPDCAという視点が入ってます。
Do
これはもちろん、実際にアクションをとること。それは毎日毎日、目標達成のために業務を遂行していく作業ですが。
このDoも、野放図にずーっとDoしているわけではなく。
毎週なり、毎月なり、進捗に対するCheckがある。
方針会議です。
そこで、達成しているならいいですが、していないなら、何かしら手を打たないといけない。
どういう調整をかけるのか、計画のどこに問題があるのか。いつまでに、誰がリカバリするよう動くのか、などということが確認されて、小さなPDCAを回すことになります。
この毎日や、毎週、毎月、四半期、半期に細かな微調整のポイントがある。ここで、その期間ごとにPDCAを回していることになります。
CheckとAct
Doのところでも述べましたが、小さなPDCAということは、いつも小さなサイクルの中でCheckし、Actしていく場面があるということです。
いろいろなサイトを見ていると、こうした小さなスパンでのPDCAの存在に全く気付かず、「PDCAは時代おくれ」と言っている方がいらっしゃって、うーんと思いました。
たぶん実務でやったことないんでしょうね。
ちなみに、このPDCAが年や大きな単位のサイクルで、SDCA(Sustain-Do-Check-Act)は小さなサイクルとして、区別して呼んでいるところもあります。トヨタとか。
実行し、反省と微調整を加えて後、それを維持して新たなサイクルを回すという感じですね。
OODAとPDCA
最近ではOODAというのが、この激動の時代のスピード感に合うのだ、という論調もよく見られます。
OODAループも、PDCAサイクルと同じように4つのステップ。
そのステップとは、
- 観察する(Observe)、
- 仮説を構築する(Orient)、
- 意思決定する(Decide)、
- 実行する(Act)、
の4つ。
情報の収集をして、データを統合・分析し、仮説を構築。
その中で一番効果的なものを選択し、実行。
こうやって書いてみますと、ワークショップなんかで改善Projectを実行するとき、こういうサイクル回しているな、と感じます。
- 現状確認し、あるべき姿とのGapを見る(観察)
- そしてその問題が発生源、原因になりそうなところにあたりをつける(仮説)
- その仮説の中で一番効きそうなものに焦点をあて、実行計画を立て(意思決定)
- 改善する(実行)
これを我々改善おじさんたちの世界では、PDCAって呼んでます。
そしてそれをどんどん続けるというのも、OODAと一緒です。PDCAが一回きりという情報をみたら、間違いだと思ってくださいね。
私は、個人的には、ただ呼び方の問題かなと思いました。
PDCAであれOODAであれ、やるべきことやっていると、そういう型に落ち着くのではないでしょうか?
まとめ
今回はPDCAという、ビジネスの手法のご説明でした。
豆知識的なお話しになりましたでしょうか?
いろんな人が、いろんな新しい言葉を作って、使って、「これからはこれです」という。それがビジネスなのですね。
なので、あんまり「このメソッドが!」、とか言うのを私は信じません。
成功している人や会社は、当たり前のことを愚直に、そして信じられないくらいの量のPDCA(OODA?)をこなして、そこへたどり着いています。
大事なことは、表面的な言葉の違いではなく、そこで実際何が行われているのかを理解し、そして実行していくことです。
どんな素晴らしい理論やフレームワークも、実際にやらなきゃ意味がないです。
アクションが大事です。
フットワーク軽くしていきましょう。
そして数をこなせば、自分(たち)の型が出来上がっていきます。それが古くから言われている「守破離」の考え方↓。今は「モデリング」と呼び名が変わったとしても。
今日も読んでいただきまして、ありがとうございました。
では!