品質から生産性まで 工程一覧表で解説

Process at a glance.

皆さんこんにちは! 改善おじさんこと、Kusunoko-CIです。

皆さんの工程改善、いかがですか? 順調ですか?

工場のラインにおける作業改善、どんどんやって、最高の品質を、最短のリードタイムで、最小の資源投入でお客様にお届けしたい! そんな目標を持ってやっていきたいですよね。

ただ、やりたいけれど、どう始めていいのかわからない、というのが普通の反応なのではと思います。

なので私たちのような、改善おじさんがいるのですね。

品質にバラつきが出て困っている、どうも工程にムダが多い、問題を見つけるためのいい方法ってないだろうか? そういうお悩みも多いのではないでしょうか。

そんなお悩みに今回は、「工程一覧表」をご紹介してみたいと思います。

ひと手間かけるだけで、品質も生産性も上がってくる、優れものです。

工程一覧表とは

こちら本来は、新規でラインを作らなければならない時に使われます。

ですが、もちろん既存の、モノがダンゴで流れるラインを改善したい、という時にも使えます。

こんな感じになります。

工程一覧表

これは、実際にお手伝いしたProjectの工程一覧表になります。しっかり工程を把握するための情報を、漏れなく書きいれてくれました。すばらしい。

こうして現在のラインの工程を書いていく。このラインは左から右なので、左から右へ書いてあります。

  • まずは各工程名があって、
  • 一番上には、製品や、冶具の使われ方など、その工程で特筆すべき内容を、絵や写真で。
  • 2段目、作業者さんの手の動きや動作に関して。
  • 3段目、大変重要なんですが、品質に関しての注意点。ポカヨケなどあれば、書いておくのが基本です。
  • 4、5、6段目に使用される冶具、道具、固定具など明示して、使用されるものが、誰が見ても、わかるようになっている。

あとは情報として、その工程で、現在何人働いているのか、などを書くといいでしょう。

そして、現在のラインの工程ごとの「要素作業」を書き込んでいく。要素作業というのは、それ以上分割できない作業の単位です。

しっかり要素作業と、サイクルタイムも書き込まれている

それを各工程に積み上げていくことで、そこでどんな作業が具体的に行われてるのか、見える化されていきます。

要素作業すべてに、現状かかっている時間(サイクルタイム)を、書き込んでいきましょう。そうすることによって、他と比べて時間がかかっている作業は何かというのが見えてきます。それが見えてくれば、優先的にムダを取ることもできます。

そうして、要素作業を積み上げれば、それはいわゆる「山積みチャート」にもなりますね。タクトのラインを一本引けば、どの工程がタクトをオーバーしているのかもわかる。そして一番時間のかかっている所が、この工程のボトルネック。工程の能力を決めてしまいます。

そこから優先して、ムダを取っていくことになります。

山積みチャート付き

世界一のやり方なのか?

工場だけでなく、どんな仕事でも、製品や書類の作成過程などが、流れているというのが理想です。モノが一度も滞留することなく、常に付加価値を付けられながら、最短の時間で完成する。これがあるべき姿。

もちろんJIT(ジャスト・イン・タイム)。必要なものが、必要な分だけ、必要な時に供給される、あるいは作られていく

こうした流れをつくり、流れで作る(一個流し)ラインにするため、この工程一覧表はとても便利です。

大事なことは、モノが作業工程に入り(IN)、完成して出てくるまで(OUT)に、どのような作業が必要なのかを、きっちり把握していること

AがあってB、BをやったらC、Cの次は…というふうに、モノを完成させるために、品質を完璧にしながら、かつ作業が流れていくように、工程を組み立てていかなくてはならない

おそらく現状でも、なんとか作れてはいるのでは、と思います。

ただし、TPSの生みの親の一人、故大野耐一さんは、「(改善をした)今が最低だと思え」という言葉を残されてます。

改善はカイゼン(永続的)であり、ベストは存在しない。ベストだと思った瞬間に、向上はそこで止まってしまいます。常に「Better」しかない世界なのです。

この、「永遠のBetter」を追求するために、こうした工程一覧表で、丁寧に注意深く各作業要素をチェックしていかなくてはならない。

細かいかもしれませんね。

でも、より良いものにしていかなくてはいけない。

なので、常に問うてください。「そのやり方は、今、世界一ですか?

カイゼンモデルライン

今回お手伝いした改善事例。先ほど実際の工程一覧表を掲示しました。

改善前は、流れないラインで作っていました。光通信系の機械の工場です。

組立工程のほとんどすべてを、複数人数で完成させているような作業。それぞれの作業者が、同じ作業をやっていました。

これは作業者の技量や、作業スピードに依存してしまうため、管理がとても大変。

とはいえ、それまでも一生懸命頑張って、品質も上がり、生産性もこの3か月で、1.5倍まであげてきていました。

しかし、さらに倍の受注が入り、これ以上どうしていいのか。

今までやっていたやり方では、もはやこれまでの生産性を突き破る成果は、出そうにありません。

そこで、劇的な変化が求められる。つまり、塊で流れていたものを、一個で流してみてはどうか? 作業者任せになっていた工程を、タクトによって流れるラインにしてみては? 「流れで作ってみてはどうか?

こうしたコペルニクス的転換を迎えるに当たり、このすべてを把握する「工程一覧表」は、最高のツールなのです。

作業要素に分解して、流れるラインにする。モノが流れれば、一人一人の作業も見える。滞留箇所が見える。品質も見えてくる。

結果として、最小のリソースで、最大の効果が得られるラインが、構築できることになります。

まずは、「工程一覧表」の作成。

そして、作業仕様書と現地現物から、各工程の要素作業を一つずつ、表に書き込んでみましょう。

今までは、それでよかったのかもしれない。しかしながら、より多くの量を、より良い品質で、かつ最短のリードタイムで作るためには、今ある、常識になってしまった工程たちを、今一度丁寧に見つめなおしてみることが必要になります。

そのための「工程一覧表」です。

そのProjectも、おかげさまで「流れで作る」ようになり、改善がどんどん進むカイゼンモデルラインとなりました。

これからこのラインは、どんどん改善を進め、同工場の改善情報発信モデルラインとして機能していくことでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

最高の品質を、最短のリードタイムで、最小の資源投入でお客様にお届けしたい! そう思うことが、まずは大事です。

そのために何ができるかを考える。

その一つの方法が、こうした「工程一覧表」になります。

まずは注意深く、今ある工程を否定するために書いてみましょう。書けば、見えてきます。逆にいうと、書かない限りは何も見えてきません

見えなければ、手の打ちようがない。見えれば、改善もできるのです。

ぜひ、あなたのライン改善の、一つのツールとしてご活用ください。品質向上や、レイアウト変更に、ほんとに効いてきますよ!

今日も読んでいただきまして、ありがとうございました。

では!

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