今すぐ使えるトヨタの問題解決法 TBP トヨタ・ビジネス・プラクティス

TBP Toyota Business Practices.

皆さんこんにちは! 今日も一日お疲れ様です。

私Kusunoko-CI、改善おじさんですので、頭の中は改善することでいっぱいです。

そのため今までも、様々な改善のお手伝いのお話や、それを助ける、使いやすいフレームワークをこのブログで取り上げてきました。

では、問題解決そのものにフレームワークはあるのか? 

はい、あります。

そこで今回は、「トヨタの問題解決手法、TBP トヨタ・ビジネス・プラクティス(Toyota Business Practices)」のご紹介です。

私が以前、サウジアラビアのトヨタで改善部に所属していた時は、こちらがメインの教材。グローバルなフレームワークで、トヨタで働くすべての人が知っておくべきもの、という位置づけでしたね。

ということで、トヨタの問題解決法をStep by stepでご紹介いたします。これがあれば、あなたの問題・課題解決もスムーズにいくこと間違いなしです! 「今すぐ使えるトヨタの問題解決法」です。 自分たちの作業が「楽になる」ために。

TBP トヨタ・ビジネス・プラクティス(Toyota Business Practices)

ではさっそく私がトレーニングしていた、「TBP; Toyota Business Practices」の中身をご紹介してみましょう。

課題・問題解決のための、8ステップです。

  1. 問題を明らかにする(Clarify the Problem)
  2. 問題点を洗いだす(Break Down the Problem)
  3. ターゲットを設定する(Target Setting)
  4. 真因を見つける(Root Cause Analysis)
  5. 改善案を考える(Develop Countermeasures)
  6. 改善案を実行に移す(See Countermeasures Through)
  7. 結果とプロセスの両方を検証する(Evaluate Both Results and Processes)
  8. 標準化しヨコテンする(Standardize Successful Process)

以上になります。

実際のトレーニングでは、これを始める前に、トヨタにおける「問題」というものの定義を確認する、前説みたいなものが入ります。

以前もご紹介しましたが、「問題=金の卵」というやつですね。なので、隠すのではなく、どんどんアグレッシブに発見して、喜んで改善していかなくてはならない、という哲学になります。

なので、見える化して、いつでもすぐに気が付いて、改善アクションが取れるようにしないといけないのですね。

 

トヨタ問題解決の8ステップ

ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

1.問題を明らかにする(Clarify the Problem)

まず最初のステップで、問題点をはっきりさせますが、これは今目の前にある問題だけ見るのではないです。

ここに付随する作業として、

1.自分たちの責任と、仕事の最終目標が明確になっている

2. 自分たちの仕事の理想的な状況と、現況を明確にする(ギャップ)

3. 現在の状況と理想的な状況のギャップを視覚化する(ギャップを書いてみる)

パッと見なんじゃこりゃ、という感じもするかもしれません。

が、大事なことは、会社や部署の向かうべき方向と、「今やろうとしている改善が、そもそも方向を同じくしているのか」、すなわち方針管理がきちんとされているかが、どんな行動にも問われていきます。

それを確認できた後で、現状とあるべき姿(Ideal)のギャップ(差)を明確にします。つまりしっかりした現状の把握と、はっきりした目標を持つ。そうすることによって、改善Projectがしっかりとイメージされた活動になるのです。

自分を成長させ、部署や会社に貢献することを通して、社会やお客様のためになっていく活動、これが理想的なカイゼン活動の姿ですね。

2.問題点を洗いだす(Break Down the Problem)

現状と目標が視覚化出来たら、それを埋めるための活動に移ります。

まずは、問題となっているその現象が、どんなもの(何)で、いつ、どこで、誰が、どのシフトで、数字で言うとどのくらいの量で発生しているのかをクリアにします。

ここでのポイントは、この調査は現地現物を通して行うこと。目で見て、みんなで確認していくことです。決して想像で進めないでください。

また、ここではっきりした問題に関しては、この上記5W1Hのすべてを網羅した文章に書いてみることです。そうすることで、チーム全員が、今どんな問題に取り組もうとしているかはっきりします。

例えば、「問題=ラインのセクション3、夜勤シフト中に、製品Aの左側下部に傷が発生する事案(全体の33%)」という感じですね。

それから、この段階では、「なぜ?」は問わないこと。お医者さんの問診みたいなもんですね。「なんか熱があるんです」と、病院で最初にあなたがうったえても、お医者さんは「なぜ?」とは聞きませんよね? まずは、理由ではなく事象をクリアに

それから、人は責めないことを、大前提にすすめてください。

3.ターゲットを設定する(Target Setting)

はい、ここでいよいよ目標設定ですが、先ほど、すでにギャップを視覚化しています。

ここでしなくてはいけないのが、先ほどステップ2ではっきりさせた、問題を表した文章(Problem statement)をどうすることが、「解決する」ということになるのかを明確化します。

先ほどの例えで言えば、「今月31日までに、セクション3の夜勤で生産された、製品Aの左側下部にある長い傷発生問題を解決する(0%まで)」となります。

4.真因を見つける(Root Cause Analysis)

こうして、現状とあるべき姿、そしてターゲットもはっきりしてきましたら、次はいよいよ「真因を見つける」行為です。

これは以前もお話しした、なぜなぜ分析が有効ですね。

必ず真因にたどり着くまで、なぜを問いましょう。でないとまたその問題は発生してきます。

皆さんのここまでの努力をしっかり生かすために、ここは真剣に、真因を見つけるまで必ず行ってください。

5.改善案を考える(Develop Countermeasures)

真因が見つかれば、当然ですが、打つ手を考えることができます。

ここでヒント。

問題や改善アイデアによっては、長期の取組みが必要なものもあります。そうしたときは、必ずその長期的な施策と、短期的な施策の両方を行うことです。

例えば、今傷があって出血している。その原因が何であれ、まずは止血が大事ですよね? そしてそれと同時に、ではなぜ傷を負ったのか、傷を負わなくてもいいようにするには、どうすればいいのかも考えなくてはいけない(長期視点)。

まずは目の前に問題があり、お客様(後工程)にご迷惑をおかけしているなら、まずはその解決が最優先。

そうしつつ、真因解決の改善活動をする。そうでないと、次から次へとUnhappyなお客さんを生み出してしまいますよね。

6.改善案を実行に移す(See Countermeasures Through)

改善愛では、コストや、リスク、その効果などを十分に吟味してから行います。

どれが効きそうか。なるべきお金をかけずに、できることは何か。それをやることによるリスクはないのか。

何を、誰が責任者になって、いつまでにやっていくのかをアクションプランにして書き出しましょう。これも見える化でしたね。

具体的な施策が決まっていれば、あとはやるだけです。迅速に行動しましょう。そのために、5ステップも使って、計画を練ってきたのです。必ず成功しますよ!

この時、報告・連絡・相談(ほうれんそう)も欠かさないよう注意します。経験上、これは、Projectの成功確率を飛躍的に上げていくと感じます。

7.結果とプロセスの両方を検証する(Evaluate Both Results and Processes)

そしていよいよ実行した改善の効果を測定です。

  • 最初に設定した、会社や部署の目標や方向性と照らし合わせてみて、いかがでしたか?
  • お客さん(後工程)の視点から見ていかがでしょう?
  • 自分自身の成長に関して、いいProjectになっていましたか?

うまくいったにせよ、行かなかったにせよ、その検証はとても重要です。

むしろうまくいった改善であっても、「どうしてそうなったのか」の過程をきちんと説明できなければ、あまり意味はありません。なぜなら、それはただの「運かもしれない」から。

成功した改善はほかのラインや工場・職場へどんどん展開されていかなくてはならない。これがヨコテンでしたね。

ヨコテンの際に、「どうしてそうなったのか?」の問いに対して、「なんとなく」では、コピーのしようもありません。

改善は科学です。科学は「再現性」(誰がやっても同じ結果が得られること)が問われます。

また、この時、うまくいったものでも必ず、ネガティブな面はなかったのかの確認をしましょう。例えば、品質結果は劇的に上がったが、コストがかかりすぎていて、とても吸収しきれないとなれば、それを全社的に進めていくのは危険ですよね。そして実際にヨコテンする前に知っておきたい情報です。

TBPでは、たとえ改善部分が成功しても、まだその「カイゼン」は終わっていないのです。

8.標準化しヨコテンする(Standardize Successful Process)

そこまでやって、「OK」。仮の作業であったものを公的に「標準化」していきます。標準化することによって、それが新しく統一されたやり方になります。

ここでは例えば

  • マニュアル
  • 標準作業票
  • チェックリスト

等を用いますが、変わったことの周知徹底や、新しいやり方のトレーニング、また変化維持のための仕組みもきちんと作っておきましょう。「人」の部分です。

そうしないと、改善前の状況に戻るのは、とっても簡単です。一番気遣いが必要なのは、むしろこの、最後のステップであると私はいつも感じています。

 

まとめ

おさらいです。

トヨタが問題・課題解決のために作り上げた、8つのステップ。

  1. 問題を明らかにする(Clarify the Problem)
  2. 問題点を洗いだす(Break Down the Problem)
  3. ターゲットを設定する(Target Setting)
  4. 真因を見つける(Root Cause Analysis)
  5. 改善案を考える(Develop Countermeasures)
  6. 改善案を実行に移す(See Countermeasures Through)
  7. 結果とプロセスの両方を検証する(Evaluate Both Results and Processes)
  8. 標準化しヨコテンする(Standardize Successful Process)

グローバルに展開するトヨタが、問題解決のため、またその巨大なネットワークの中でビジネス共通言語を設定するために作り上げたこの、TBP トヨタ・ビジネス・プラクティス。

その成功を考えたとき、このTBPがどれほど効果がるのかは、感じていただけるのではと思います。

簡単に言ってしまえば、「フレームワーク」ですね。改善や課題解決のためのProjectをいかに「抜け漏れなく」遂行できるかの、考え方ないしはガイドラインです。

ちなみにこちらのTBPを遂行しながら使うのが、「問題・課題解決型」のA3です。

ぜひ、一度ご自分の改善活動に導入していてください。楽しくカイゼンしていきましょう! 自分たちの作業が「楽になる」ために。

今日も読んでいただきまして、ありがとうございました。

ではまた!

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