伝わる! 文章の書き方
How to write in impressive way.

皆さんこんにちは。息子が1日中家にいて、とてもうれしいKusunoko-CIです。
私は基本が在宅勤務なので、家にいます。出張がない限り。
なので時々、ネット会議中に子どもに別室で泣かれると、電話の向こうから微妙な空気が流れてくるのも感じています(笑)。皆さん優しいので、あんまりそこに突っ込みは入りませんが、逆に突っ込んでほしい時もあります。
伝わる文章の書き方


さて今回は、伝わる文章の書き方ということに関してです。
こうしてブログを書くにしても、どうやったら皆さんの心に届く、役立つ情報が届けられるかというのは大きな課題です。
書くだけなら、正直誰でもできる。
そうではなくて、皆さんが読んで「これはいいな」とか「おもしろかった」と思ってもらえるような「いい文章」を書いていきたいと常々思っておりますが。
ではどういう文章なのか。
ネットで検索すれば、情報は山のように出てくるんですが、どうもしっくりこなかったんで。これはきちんと一度考えてみないといけないなーと思っていました。
自分の言葉で人を動かす


さてそんな折、「自分の言葉で人を動かす」という本に出会いました。
これ最初に手に取った時、「いや動かないでしょ」という、まずは若干の反発の気持ちから入ったのは事実。
まずこの小暮太一さんという作家の方の略歴のご紹介。
- 教育コミュニケーション協会 代表理事
- 著書累計57冊、累計167万部
テレビ番組「りえ&たいちのカイシャを伝えるテレビ」の司会をされている方です。とはいえ私テレビ見ないんで、全然わかんないんですけども。
書店で手に取って、パラパラっと中身を見たとき、「教えたいこと」というキーワードに引っ掛かりました。
小暮さん曰く、
「教えたいこと」というのは、「言いたいこと」と「認められたい」ことのちょうど中間位に位置してるもの
とのことです。
言いたこととは
「言いたいこと」、これはつまり聞き手の気持ちなんかお構いなしに、ただただ喋りたいことをしゃべっている状態。
だいたい私たちの周りにも、何人かは存在しますね。
ずーっとしゃべってる。そして聞かない。なんせ聞かない。コミュニケ―ションでも何でもない、ただただ自己満足のために言葉を放出しているタイプですね。
一緒にいると疲れるし、何よりも「マジどーでもいい」情報しか出てこないひと。できればあまり近寄りたくない。
そんなブログになってたら嫌だなー(笑)。
認められたい
これは、そつなくまとめてはあるけれども、なんかどこかで聞いたことの焼き直しのように感じてしまう、「フレームワーク型」。
誰からも好かれるようにふるまっているうちに、誰にも届かなくなってしまう、悲しくも美しい言葉の羅列。
こういう人は、よく勉強もしていて、中身だけでなく伝え方なんかもいっぱい研究してるんだけど、気づくとその落とし穴にはまってしまうような。
面接なんかでもよくいるタイプ。いわゆる「優秀な学生さん」。答えもある程度予測できちゃうような、そして最後に「で?」って言いたくなるようなタイプの人。
ちなみに面接する側にもいたりする。「その質問で、人の何を見れると思っているのだろう?」みたいな。
教えたいこと


そんなわけで小暮さんは、この「教えたいこと」にフォーカスすべき、という持論を展開します。曰く、
「教えたいことは、本音がベースでないと決して湧き上がってこない感情」。
そのやり方・ヒントとして
- 感情の震源地に目を向ける
- 誰に話すのかによってポイントを決める
- なぜ教えたいと思うのか、理由を付け加える
の3つの側面から考えてみること。
1.感情の震源地に目を向ける
まずは、1の感情の震源地。
例えば見た映画の感動を人に伝えたい。そんな場面を想像してみてください。
全てを語ろうとせず、我々が観ていて本当に気持ちの動いたところに注力して、語る。そうすれば、それは個人個人の独自の切り口になっていく。そしてもちろん情熱も注がれていく。
キーワードは、「これスゲーんだよ!」だそうです。
この後に、伝えるべき内容を考えてみてください。
2.誰に話すのかによってポイントを決める
これはもうそのまま。誰がターゲットであるかを考えれば、それが詳細であればあるほど、切り口も鋭く濃いものになっていく。
好きな女性を目の前にして口説く時、一般的なことは言わないですよね。その人の特徴、いいところ、何に惹かれたのかそんなことを考えて、言葉を口にするはずです。
マーケティングでいう「ペルソナ」という考え方ですね。
3.なぜ教えたいと思うのか、理由を付け加える
そしてなぜ、という理由です。
ポイントは4つ。
- 初めての経験だった(驚いた)から
- 予想に反していたから
- この人なら共感してくれそうだから
- 自慢したいから
教えたいという、上記の心を動かす原動力を考えてみることです。
例えば私のこの本の紹介に当たっても、まずは冒頭にも述べたように予想に反していたところに、心が動いた事実がありました。
これスゲーんだよ!の感覚です。
そして、私がイメージしているペルソナは30代から40代くらいの、私と同じような会社員。いろいろ文章を書く機会はあるんだけれど、なかなか人の心に届いていないように感じてしまう、という悩みを持った方、というイメージです。
もちろんそうであれば、共感してもらえそうだし、まずこの「教えたいことを書く」ということを教えたい! という気持ちありきです。
小学生がすげー!と思う書き方


小暮さんのすごいところは、読書感想文が書けない子供たちも、この方法でどんどん「書くこと好き」に変身させているところなんです。
かくいう私も、小さい頃は読書感想文が大の苦手で。
原稿用紙の前で、延々と時間だけが過ぎていくということを何度も経験しました。
そして、そのうちに「こういったら先生受けが良さそう」みたいな「フレームワークの罠」に陥ってしまったものです。
そういう意味では、この「教えたいこと」視点というのは、本当に目からうろこで、これならタイトルの「人を動かす」も過大広告ではないかもしれないと思いましたね。
小暮さんのところには、授業後、小学生から手紙が届いていたそうです。
「なにをかいていいかわからないとき おしえたいことをかけばいいんだ と 思いました。こんどがっこうで なにかあったら お父さん お母さんに おしえよう と思いました。」
なんかすごくないですか? こういう言葉。
まとめ
最後にもう一つ、本書ですげーと思ったことなんですけども。いわゆるブレインストーミングの話が出てまして。
で、「ざっくばらんに」とか、「思いつくことなんでも」とか、そうは言われても、なかなかアイデアが出ない時ってないですか?
そんなときも、この「教えたいこと」にフォーカスしてみてはいかがかと。
何かの企画や商品のアイデア出し。とにかく斬新なとか気負ってしまいがち。そうじゃなくて、このトピックについて、その場にいる同僚に何か教えたいと思う情報はないか、という視点から考えてみる。
これはね、Kusunoko-CI、純粋にすげー!と思ってしまいました。いいなーと、感動してしまいましたね。
そしておそらく、そういうブレストなんかを重ねていくと、常に「お、これいいな、いつか○○に教えてあげよう!」みたいな知識のたまり方をしていくんじゃないかと思うんですね。
そうすると以前もお話しした、問題意識とかいうものもどんどん研ぎ澄まされていくのではと。
そしてこれも以前お話ししましたが、教えようと思って得る情報は、ただ暗記しようと思った情報の何倍も定着する度合いが高くなる(一説には95%Vs.5%)んです。
きっと頭良くなりますね!
そんなわけで皆さま、心にある「これスゲーんだよ!」を大事に、アウトプットしてみてください。きっと少しずつ書く内容・話す内容が変わってくるはずです。
今日も読んでいただきありがとうございました!
体調に気を付けてお過ごしください! では!