禁煙に成功するには How to succeed “Stop Smoking”

こんにちは! Kusunoko-CIです。その昔、私実は喫煙者でした。それもかなり長いこと。1日1箱(時にはもっと)吸ってましたから、結構な中毒具合ですよね。おそらく20年くらい吸っていたのではと思います。若いころに何度も禁煙に挑戦して、そのたびに挫折してきましたが、なんと6年ほど前、遂にタバコを止めることができました!今回はその時の体験談と、成功の秘訣をお話ししたいと思います。

タバコ依存の仕組み

「禁煙できないのは、意思が弱いから」とよく言われてます。昔ほどではないけど今もまだそういうふうに思われている部分多いですよね。でも、禁煙したくても出来ないのは意思が弱いからではなく、二つの依存、すなわち、

  • たばこのニコチン依存(身体的依存)
  • 心理的依存(習慣)

があるからなんです。ニコチン依存には以下のようなメカニズムがあります。

タバコを吸うと、ニコチンは脳にあるニコチン受容体に結合します。すると、快感を生じさせる物質(ドパミン)が大量に放出され、喫煙者は快感を味わうことができます。これが、「タバコを吸うと落ち着く」「ホッとする」といった効用が得られるしくみです。しかし、30分もすると体内のニコチンが切れて、反対にイライラする、落ち着かないなどの離脱症状(禁断症状)があらわれます。そして、その離脱症状を解消するために、またタバコを吸うようになり、そうしてニコチン依存症になっていきます。

(Phizer 製薬さんのWebpage より)

怖いです。麻薬と同じだけの中毒症状があるのですね。しかも加えて、生活の一部になってしまっている、いわゆる「習慣化」も依存度を高めてしまいます。例えば、ご飯食べたらそこで一服、コーヒー飲むときは必ず吸うというような生活のリズムの一部になってしまっているのも、禁煙を難しくしている要素だと思います。

禁煙方法

ここでずばり、私がどうやって止めたかを説明しましょう。それは「環境を整えることができた」から、です

上記のようにタバコというのは麻薬と同じだけの依存効果があって、我々の脳の働きで吸いたい!と思わされています。それを意思の力だけでやめようと思っても、それはなかなか難しい。誘惑も多すぎる。

そこで私は、自分が過去どのような時に禁煙に失敗しているかを振り返ってみました。そこで気が付いたのは、いつも飲み会の最中に誘惑に負けてしまっている自分でした。皆さんも経験があると思いますが、アルコールとたばこは相性がいい。というか無性に吸いたくなりますよね。しかもお酒で正常な判断力が鈍るともうだめです。いい匂いだなー、まして止めてる最中ですからね、より一層いい匂いに感じてしまうわけです。で、一本もらってしまう。そうするとあとはもう堰を切ったように、吸いたくなって、気が付くと自分で買っている。はい終了です。

そこで、いい方法を思いつきました。はい、「お酒を飲まない」です。ラッキーなことに私当時、サウジアラビアに住んでいました。サウジアラビアは敬虔なムスリムの国です。お酒は一切売っておりません。そしてもちろん飲み会というものも存在しない! 基本皆さん家族を大事にされるので、一緒に仕事後に出かけるということもまずないです。もちろん自分で果実酒作る(リンゴジュース発酵させたワインもどき)こともできなくはないですが、私はそれも一切やめて環境を作ることに専念しました。

もちろん、つらくないとは言いません。イライラしますしね。禁断症状(withdrawal symptomsといいます)だって出てました。ただ、お酒がないというのは、本当に大きな成功要因になりました。

「お酒と飲み会」という私の二大真因を取り除き、かつタバコを吸う人たちとも遠ざかることで禁煙に成功したのです。ちなみにサウジは喫煙者の多い国で、シーシャ(水タバコ)も盛んです。でもそういうところもなるべくいかないようにしました。環境整備=仕組み作りが奏功した例だと思います。

シーシャ

禁煙環境=ポカヨケ

物事を一度決めた通りにするために必要なのは、仕組みを作ること(この場合は環境という名の仕組み)だと思います。人間は、うっかりするし、気分のむらもあるし、惰性や慣性で動いてしまう生き物なので、その意識の部分ばかりに頼るようなやり方をしても失敗することが多いです。品質でこういう問題が起きたからここ気を付けて、と口頭で作業者に説明して、あとはその作業者の意識の持ちように依存というのは、なかなかうまくいかない。一個くらいなら気持ちの持ちようで何とかなるかもしれませんが、それが色々増えてくるともう無理です。なので、改善活動ではポカヨケ(fool-proofingとかmistake-proofing)を設けて、作業者が考えなくてもそのプロセスがきちんとムリなく行えるというような仕組みを作ってあげるわけです。

例えば、有名な精神科医の樺沢先生も週2回ジムに行くそうですが、もう何があってもいく。気分が乗らない、今日はやりたくないという日も必ず行って運動してみる、そうすると不思議なもんで結構運動できてしまう、とおっしゃっています。やるやらないで迷うから、迷った瞬間に人間は選択しようとしてしまう、選択肢があると人は必ずいつか楽な方を選ぶようになるということも言えると思います。

Pokayoke

禁煙モチベーション

あとはやはりきっかけというのは必要で、私の場合は嫁が喘息持ちだったんで、彼女がサウジに来る前に止めておきたいというのがありました。あとは冷静に考えて、体に悪い、服ににおいや色が付く、不経済、体臭・口臭もひどくなる、歯は汚れる、片頭痛はおきやすくなるなど、デメリットを書きだして貼ったり、それから喫煙者の肺というショッキングな写真をGoogleでサーチしたりして気持ちを保ってました。成功したら新しいタブレット買うんだ!というご褒美も用意しておきました。仕組みづくりとあと定期的な燃料投下。それと周りに伝えてハードル上げちゃえば、なかなか吸えなくなったりもします。

禁煙 デメリット

これは私の場合、体重が増えてしまったこと。運動できない(車社会)サウジ生活と相まって8キロ(!)太ってしまいました。でもお医者さん曰く、「それくらい太ってもタバコ吸い続けることに比べたら全然OK」とのことで、皆さん頑張りましょう。肌ツもよくなるし!あとデメリットはあんまり思い浮かばない。タバココミュニケーションが減ったくらい? でもいらないですよね。

禁煙グッズ

ちなみに、人生の中で試した禁煙グッズたちをご紹介してみたいと思います。

禁煙パイポ:これはもうずいぶん前からあって何度もお世話になりましたが、口さみしいのを紛らわせるにはいいかもしれませんね。生活習慣のほうに効果ありかも。

ニコレット:ニコチン入りガム。噛んだ後、これを歯と歯茎の間にはさんでおいてニコチンを吸収。徐々に量を減らして最終的にはゼロを目指す。あくまで個人の感想ですが、これはあんまり。これを歯と歯茎の間にはさんでタバコ吸ってました。商品云々というよりは、私のうっかりのせいですね。

禁煙薬:当時まだ試験段階にあったこの薬を、病院の治験で試す機会がありました。偽薬効果を試すために2グループあったのですが、私はラッキーなことに本当の薬の群に入りまして、実際の効果を体験できました。効くと思います。その薬のポイントは、含まれる成分が中枢神経中にあるニコチン受容体に先に取りついて、タバコを吸っても快感を感じにくくなる(吸うと逆に気持ち悪く感じる、と説明を受けた気もするのですが)、というようなものだったと記憶しています。そして私の場合、この治験が終わって、体重が増え、それに嫌気がさしてまた喫煙するというひどい過去を持っております。

でも、これらも仕組みを作った上で使用すると効果的だと思います。

Just follow mechanism

まずは自分の禁煙失敗が、何によって引き起こされているのか、分析しましょう。そして原因がわかったら、それを取り除く・ないしは減らす・防ぐ仕組みを作ってみてください。You can do it! 私ができたんだから仕組みさえあれば、できますよ!

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