情報収集取捨選択のすすめ

How to filter / segregate information in the internet.

「ググる」という言葉が、普通に我々の日常会話の中で使われるようになって、もうずいぶん経ちますね。調べたところによると「1998年7月、ラリー・ペイジ(グーグルを立ち上げた)はすでにこの動詞を使っていた」(WIRED)とのことで、もうすでに20年以上の年月が経っているんですね。なんでもグーグルさんに聞けばいい、ととても便利になった半面、あふれ出る情報の洪水の中で時々うんざりしてしまうこともないですか? そこで今回は、この情報過多の時代に、どのようにそれを取捨選択していけばいいのか、真贋をどう確かめていくのか、私Kusunoko-CIが日頃気を付けてることなどまとめてみたいと思います。

取捨選択の前に

みなさんも経験があるかと思うのですが、「あれ、そういえば、あの言葉って何だっけ…」とか、「これのやり方ってどうやるんだろう?」みたいなふっとした思い付きで、グーグルサーチを始めます。そして、出てきた記事なり情報を読んでいくうちに、なんか下の方にあった記事に目が留まる。クリックすると別な記事に飛んで、ちょっと面白い。で、少しするとまたちょっとセンセーショナルな記事のヘッドラインが目に映る。そしてクリックする。今度はなんかちょっと魅力的な女の子の写真とかがある。ちょっとクリックしてみる。以下略。とうことで、いつの間にか1時間過ごしていたみたいな。私は結構あります。

それはそれで楽しい時間かもしれませんが、やることがあったり、コントロールできていない状況下ではあんまり好ましくないですよね。

そこでお勧めしたいのが、まず自分が何を調べたいのか、そしてそれは本当に今時間を割いて調べる価値があることなのか考えるということです。

今は何に集中?

知的好奇心があって、いつも何かについて「なぜ?」と考えることは素晴らしいことですが、腰を据えて何かを作業をしているときそれは邪魔になる要素です。気になったらメモにまとめておいて、あとでそれ専用の時間を作って調べた方がいいでしょう。せっかく集中力が高まってきているのに、そういうことで中断してしまうと非常にもったいないですよね。

全く脈絡の違う業務で今あるタスクを中断されると、作業者は非常に強いストレスやフラストレーション、そして高いプレッシャーを感じてしまうのだそうです。これはカリフォルニア大学のGloria Markの研究によるもので、ここに原文のリンクを置いておきます。

ちなみに、この研究を引っ張って、「いったん切れた集中力を戻すには、平均23分15秒必要という結果が出た」とかネットに書かれてます。私この論文からはそうは読み取れなかったんですが。私の読解力おかしいのかな? ちょっとどなたかじっくり検証してみてほしいところ。私も後でもっとじっくり読んでみましょう。

Problem statement

また、自分が本当に調べたいことが何なのかをはっきりさせる、ですが、今ある課題や問題の解決策にフォーカスして調べるということです。

これは例えば、マーケティングの「ドリルを買いたいお客さん」の話にも似たこところがあると思います。有名な、ドリルを買いに来たお客さんが求めているのは何かというやつです。そう、ドリルそのものではないです。「」ですね。なにか必要があって「穴」を何かにあけたいわけです。ですので、売り手としては、どういう穴なのか、あけるところはどこなのか、素材は何なのか、そういうところに焦点を当てて話を聞いていかないと、各社ドリルの性能やら価格から攻めていってもお客さんのニーズにこたえられないということです。

これと同じで我々も問題や課題がある時、きちんと解決方法に目を向けて検索したほうがより精度の高い検索が行えます。トヨタの改善でも、今ある問題をきちんと文章(Problem statement)にして把握することで、その解決に向かってピンポイントでブレることなく注力ができるとしています。いつ、どこで、どんな問題が、どこで、だれによってどのように発生しているのか、などBreak downしていく感じですね。

例えていうなら、ダイエットしたいという漠然とした思いで情報を調べるよりは、食べ過ぎてしまうのであれば、なぜなのか、それをどう正していくのか、運動が長続きしないのであれば、続ける方法が何なのかということを検索したほうがより無駄なく自分の欲しい情報に到達できるということです。

自分で「困ったな」とは思っていても、根本の問題がわかっていないことも多いので、それをはっきりさせるため、こうした具体化の作業はかなりお勧めです。

情報取捨選択のコツ

ここからがようやく、情報を探し当ててからの話です。情報の真贋についても、巷でいろいろなことが言われています。「頭が良ければやりやすい、頭が悪いから無理」みたいな論調もありました。

結論から言いますが、これも気を付けていれば誰でもできることです。特にもって生まれた頭の良さとか、そんなのなんの関係もないと思います。以下の点に気を付けていくといいでしょう。

一次資料であること

これは、いろんな人が引用してまことしやかに言われていても、元をたどっていくと、本人そんなこと一言も言ってなかったとか、そもそも間違っていたとか、情報自体が都市伝説だったなんてことも多々あります。

私が学生時代に論文を書くにあたって厳しく指導されたのは、この部分でした。必ず原典に当たること。誰かの引用はその時点でその人の考えや、あるいは様々な(時に間違った)情報が添付されていることも多い。なので必ず原典を調べる。私は歴史の教員免許を持っていますが、一次資料とは古文書であったり、英語の論文や当時描かれた資料などそのもということです。上で集中力の話をしましたが、これもいろんなところで23分と言われて(27分になってたり)ますけども、私は今のところこれを支持する根拠を見つけ出しておりません。ネットはこういう危険性のある所というのを知っておくといいですね。ほんとに玉石混合で、都市伝説と親和性も高いのがネットなんですよね。

誰が書いたのか

その情報を発信している人は誰ですか? 信頼のおける人物ですか? もちろんすべてが正しいとは言いませんが、顔・名前を出している方々、その世界で実績のある方々が言っていることであれば信ぴょう性はぐんと上がりますよね。

そしてさらに言うなら、たとえそういう人たちであっても彼らの「能力の輪」から外れたことに言及しているときは、その信ぴょう性もグーンと下がるということも覚えておきましょう。

例えばKusunoko-CI、カイゼンや英語のことは何か言えますが、防衛戦略とか医療技術に関することは「能力の輪」から外れてしまっているので、コメントのしようもありません。

もし門外漢が専門外に何かコメントしているときは、いかに有名な人でも特に聞く必要はないかなと思います。それは個人の感想です、というやつです。そしてそういう発言が多くなってきている人というのは、そもそもの専門に関してもちょっと? と思うことがしばしばです。はい、これは私個人の感想です。

いつ書かれたのか

情報は旬が命という側面もあります。あまりに古いものは、現在の状況やら法令やら、最新の研究結果やらで変わってしまっている可能性も高いので、注意が必要です。モノや分野によりけりですが、書かれた時期というのも少し気にしておくのがいいでしょう。

どこで

どこで書かれた、どこに住んでる人が書いた、どこに住んでいる人向けに書いた、という地理的要素も参考にするといいでしょう

これも意外と重要で、例えば都内に住んでる方と、すごい地方に住んでる人とでは必要な情報の質も変わってくると思います。

例えばですけど、日照時間の少なさと鬱になりやすさの間には大きな関係があります。以前セロトニンの話をしましたが、日光を浴びることの少なくなる冬場、秋田や北海道の人たちにかかるリスクは全国平均と比べても高くなってきます。こうしたことをふまえて読むと、どこ在住のお医者さんの情報かによって、例えば鬱に関して調べるときもちょっと見方が変わってきますよね。

あるいは、海外暮らしについて調べていて、サウジで暮らす日本人とフィリピンで暮らす日本人が書くブログに出会ったとします。一口に海外暮らしといっても内容は全くちがってきます。ちなみにKusunoko-CI はどちらも住んだことがあるので、違いははっきり分かります。

これらは極端な例ですけど、情報には地理的側面もあることも知っておいた方がいいでしょう。

何を目的として

これは、例えば純粋に研究結果や情報を発表しているのか、あるいは最近ちょっと話題になったステルスマーケティングなのか、ということですね。これらの情報は当たり前ですが、特定企業からお金が出ていて、そちらに有利になるように書かれたものですから、純粋に宣伝です。

こういうのも非常に巧みになっていて、なかなか一目で見抜けないこともあるかもしれません。が、言えることとしては、芸能人のブログは基本的に情報としては信用しない、ということでしょうか。彼らの職業はそういうものですから、これを責めてみても仕方ありません。消費者としては、なるべくそこを理解したうえで情報集に努めたほうがいいですね。

あとは特定企業が、自社(製品)に有利になるようにお金を払って研究結果や論文を書かせている場合というのもあります。私がMBAを取っているとき言われたのは、そうした論文を避けるためになるべく「Peer assessment」のある論文を選んで引用すること、ということでした。つまり、他の研究者が読んで評価をしていたり、自分の論文に引用しているものは信用度が高い、ということですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回の情報取捨選択のすすめ。なんでもググって便利な世の中ですが、わかった気になってしまうというのも考え物です。こう誰もが情報に簡単にアクセスできる時代になってくると、情報そのものに優位性は見いだせなくなっていきます。情報はあくまで生素材。後は我々がいかに精度の高い情報を集め、自分というフィルターを通して分析結果で差異化していくかということになると思います。その辺もいずれお話ししたいところです。

最後にもう一度、情報が入ってくる前にフィルターをかけないと、情報の洪水の中でただ流されていくだけになってしまいます。そしてInputよりOutputをより重視しないと、身にはなりません(3:7)。Inを制限してOutputを増やすようにここがけることが、結局先にも述べた分析結果向上につながっていきますから、皆さん、情報を集めたらどんどんOutputしていきましょうね!

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