Just in time(ジャストインタイム)覚えておきたいこと

JIT

Photo by Sonja Langford on Unsplash

皆さん、こんにちは。サウジトヨタで改善の基礎を学び、今日もどこかで、工場改善をお手伝いしているKusunoko-CIです。

別記事で、「一個流し生産」の効果や重要性をご紹介しました。

しかしもちろん、この「一個流し」、ただ生産するものを、一個で流せばいいわけではないです。

そこにはとても大切な、「一個流し」と切っても切り離せないシステムが、存在します。

こちらの記事は、「一個流しを目指したい」、「トヨタ生産方式(TPS)を取り入れたい」という方に、まずは知っておいてほしい、「Just in time(ジャストインタイム)」という考え方のご紹介です。

こちらの記事で、「Just in time(ジャストインタイム)」が何なのか、何が必要とされるのか、ご理解いただけます。

Just in time(ジャストインタイム)とは

Just in timeは「ジャスト・イン・タイム」と読みます。

JITと書かれることもありますね。海外でも、この「Just in time」で理解してもらえます。

工場で「必要なものが、必要な時に、必要な分だけ」生産されるために、部品やコンポーネントも、今「必要なものが、必要な時に、必要な分だけ」ラインに届けられるシステムのことです。

言葉の分解をしてみます。

  • 必要なもの:製造・生産・加工に絶対になくてはならないもの。これがないと何にもできない材料。例えば、おにぎり作りたいときの「炊いたお米」ですね。
  • 必要な時:製造・生産・加工するとき。それより前ならムダな在庫ですし、後になったら作れない。おにぎりの例で言うなら、今日遠足のために、出かける前におにぎりを作りたい、この時・この瞬間です。
  • 必要な分だけ:モノの製造・生産・加工をして完成品にするのために、使われる量です。おにぎり二個作るのに、1トンの炊いた米とかいらないですよね。不必要な仕掛りを作らないことです。

この中でも特に、「必要な時」という考え方が重要です。

「誰にとって必要な時」なのか。

自分の都合であってはならない。それを必要とする人=後工程(お客様)の目線で、判定しなければいけない。これが「後工程引き取り(Pull system)」にも、つながっていきます。

この「Just in time(ジャストインタイム)」、一個流し=流れるラインを作るために、なくてはならない仕組みです。

逆に言うと、このJITなしに、流れで作るラインを実現することは不可能と言っていいでしょう。

TPSハウス

豊田通商さんのホームページから.

どこかで目にしたこともあるかもしれない、「TPSハウス」。

こちらの図はもともと、ジェフリー・ライカ―さんという、ミシガン大学の教授が描いたものになります。ジェフリーさんは、同大学のジャパン・テクノロジーマネジメントプログラムとリーン生産開発プログラムの創設者。トヨタに関する著作で、新郷重夫賞を受賞しました。

この方のおかげで、Kaizenという言葉が世界に通じる英語になった、といっても過言ではないです。

私もサウジ時代に、多くの現地人の同僚が、オフィスのこのジェフリー・ライカ―さんの本を置いてあるのを見ました。改善を学ぶなら、「まずはこの一冊」、みたいな扱いでしたね。

Just in timeがトヨタの「最高の品質、最小のコスト、最短のリードタイム」などの企業の目指すところを、文字通り支える柱となっているのが、見て取れますね。

以前もご紹介した、「一個流し」という、革新的な生産スタイル。この実現のためには、Just in timeが絶対的に必要です。

「必要なものが、必要な時に、必要な分だけ」ラインに届けられるシステムがあるからこそ、「必要なものが、必要な時に、必要な分だけ」生産できるのです。

当たり前の話ですが、「必要なものが、必要な時に、必要な分」ない、という状況下では、モノは作れません。お米がないのに、おにぎりを作れと言われても、無理ですよね。あるいは、お米があっても、炊いておいてくれないと、握れないし、間に合わない。

JITは、まさに「一個流し」、「トヨタ生産方式」を実現するための、「屋台骨」なのであります。

JITをはじめるには

Photo by Ray Hennessy on Unsplash

こつこつと、愚直なまでの努力を積み上げてきたからこそ、達成できるのがこのJIT。

急に「今日から始めよう」、って言っても無理です。

例えば、モノの停滞が各所で見られる工場。私が以前お手伝いした、倉庫改善のProject。

だいたいMOQ(Minimum Order Quantity=最小発注数量のこと)がおかしい。これは倉庫の問題ではなく、発注する側の問題ですが、典型的に「必要でないものが、必要でないときにまで、必要ない量」届くシステムをとっている。安くなるので、一度に大量に買ってしまうのですね。

加えて、部品を届けてくれる、運送会社のコントロールもそう。

毎日、いつ来るのかが、わからない。運送屋さんのスケジュール任せ。なので、朝のある一定の時間に、複数社すべての納品が重なる。なので、荷受場が物であふれる。置く場所もない。どれが優先して倉庫に運ばれるものか、探さないと見つからない。

新たなムダが、山ほど生まれていました。

さらに言うなれば、欠品もしがち。JITの目指すところである、「必要なものが、必要な時に、必要な分」届くことの、真逆にある状態です。

トヨタ生産方式や、「一個流し」化を始めたいと思う会社さんも、多いかと思います。ただ、これは本当に「諸刃の剣」です。

JITやそのほか、支える体制がないうちから始めても、逆に火傷をするだけです。

まずは、こうした、「必要なものが、必要な時に、必要な分」きっちり届くような、発注のシステムを作っていきましょう。

例えば、

  • 平準化のため、お客様と納期に対するネゴシエーション
  • サプライヤーコントロール、能力の測定
  • 「欠品とかありえない」、という部品供給状態の実現
  • その他、JITを実現のため、あらゆる用意ができており、実際に運用できている

こんな感じです。

なので、私は、簡単に「『一個流し』にしましょう!」とは言えません。

以前もお話しました、「トヨタ生産方式は、国の、車の左側通行を右側通行に変えるくらいの大仕事」という例え。これほど大変ということですね。

全てはトップの覚悟です。そこまでのことを、全社的に継続的に、やっていけるほどの意思があると思うなら、できます。社長さんや工場長さんが、この改善の精神的牽引役として、どれだけがんばれるかにかかってくるでしょう。

まとめ

今回は、JIT(ジャストインタイム)についてのお話しでした。

JIT(ジャストインタイム)は、「必要なものが、必要な時に、必要な分だけ」生産できるようにするシステム。そして、革新的一個流し(TPS)を実現するうえで、絶対に外せない要素でした。

簡単ではないです。平準化も基盤として持っていなくてはなりませんしね。

そして、本当に実現させたいのなら、そこに必要なのは、「トップの意思」。ぜひこれを、覚えておいてほしいと思います。

どんな変革も、リーダーシップなしには為しえません。

ただ逆に言えば、覚悟があればできるのです。がんばる価値はありますよ!

今日も読んでいただきまして、ありがとうございました。

では!

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