改善と部署、そして役割 Kaizen, Department, Role and Responsibility
さて今日は、改善部とか改善に関わる部署って何をやっていったらいいのかしら、という、若干備忘録的な内容でお送りしたいと思います。
改善推進室でやるべき業務といえば,
- 会社(工場)での改善計画を立てる Develop annual Kaizen (CI) event plan
- 必要なツールや方法の指導 (資料作成含む) Conduct raining of required tools / methodology (Including material creation)
- 改善イベントの企画や運営 Administrative points for event
- 表彰式などの開催 Hold Kaizen awarding and recognition event
- Projectのフォローアップ(定着化のため)Project follow up
- PR(どなたがどんな活動をして、どんな成果を出したのか) Public relation
- ヨコテンの推進 Facilitate Yokoten
だいたいこんなところでしょうか?
でもこれでは少し戦略的にどうかと思います。改善部署は、間接部門ですから、率直に言って付加価値をつけてる現場の皆さんのおかげでお給料もらっているわけです。もっと効果的に、かつ現場の皆さんが気が付かない(気にする必要もない)ところで機能しなくてはいけないんじゃないかな、と。要するに、現場の皆さんが働くにあたって、めんどくさいことを考えなくても彼らの行動が、いつでも会社の利益に最大限貢献するように方向づけできるようにする、ということかなと考えます。
戦略部付き
前職の改善部は、Strategy(戦略部)の下にぶら下がっていました。一緒にぶら下がっていたのは戦略立案部(Strategic planning)という部署です。コンセプトとしては、戦略立案部で作られた大きな目標(中長期目標)を方針管理によって会社の末端まで到達させるため、我々の部署があるという感じでした。ですので、方針管理の作成(会社単位)、それから担当部署への方針管理トレーニングや資料の作成、フォーマットの作成、Cascade downのお手伝い、それから定期的にある方針ミーティングの促進やら、Follow upという流れです。改善部と戦略部というのは意外と相性がいいのではと思っています。
Project Alignment
それで、もちろん方針管理があるということは、上から下まで、Quality, Delivery, Cost + Risk managementと教育のカテゴリーでその年向かうべき方向が一致しているはずですね。そうすると、改善活動というのも自ずとその方針に貢献するものになるはずです。てか会社方針と部署方針がしっかりあるのに、それと全く違うことやっても、あんまり意味ないです。創造性の部分は、Projectみたいにしてもしょうがないと思うんで、自由にやったらいいのかなと。ただお客様、マーケット、競合(3C)というものを考慮に入れた方針管理は、いわゆるVital fewというところにすでにフォーカスしているわけです。あれもこれも、やりたいのはわかるけれども、まずはこれが優先だよ、という話になってくるわけですね。そこで、ここからが大事なところなんですが、その優先度の高いものがProjectになり、そのお手伝いをして効果・貢献度を最大化させるのが、またこの改善部の最重要課題になってくるわけです。すなわち、”Closed Loop”をいかに効果的に働かせるかが我々の腕の見せ所なわけです。
Communication
Project の選定からして、そもそもが部署に落とし込まれた目標やターゲットにリンクしていますから、理屈としてはこれらの改善活動をすることに異論はないはずです。ただし、理屈は理屈で、やっぱり抵抗とか、なんでこんなことみたいな話になるときだってないわけじゃない。なので、というかそのためにも、方針管理作成の段階でやっぱり部署の長の方は皆さんとよくお話しないといけないです。これも小さいけどTeam buildingのポイントで、自分が立案にかかわったものというのは、人はCommitmentを持ちます。逆は当たり前ですけど、押し付け間満開です。それでいて、定期的(部署レベルにもよりますけど、毎週とか2週間に一回とか)に進捗をあらかじめ決められたMilestoneごとにアップデートしていくわけです。しかも、だいたいキーになるHoshin action itemにはProjectがくっついてますからね、こんなわかりやすい話はないはずです。なので、以前も述べましたが方針管理がOrganization developmentの側面も持っているわけです。非常に有効なCommunication systemと思いませんか?
人づくり
しかも、Projectは部署の皆さんの能力やPotentialでAssignされていますから、人づくりの側面も十分効果を発揮していくのです。そしてここで、レポートの作成はA3を使うことによって、人づくりを目指した双方向のCommunicationが成立します。
戦略と方針とCommunicationと人づくりと実際の改善成果(QCD)。このおおきなPDCAを戦略的に回していくのが、改善部の役割だと私は思っています。そのように考えると、立ち位置もものの見方変わってくるように思うのですが。
最終的には、我々の活動ももちろん顧客の創造というところに収斂していくわけです(たまにそれを忘れてしまいそうになる…)。