日科技連出版の「IATF 16949のための統計的品質管理」は超買いだ！

皆さんこんにちは！　今日もどこかで改善サポート、Kusunoko-CIです。

暖かくなったり、急に寒さが戻ったりで、体調も不安定になりがちですが、皆さんいかがお過ごしですか？

さて本日は、久しぶりに本の紹介です。

今回は、２０２３年１月に発売された「IATF 16949のための統計的品質管理: SPC・MSA・抜取検査・多変量解析」という書籍。かの日科技連から出版された本になりますが、これはかなりいいです。

すでに付箋入れて読み込んでます！

目次は以下のようになっていまして、自動車産業の認証規格であるIATF 16949が求める品質の確保と改善活動において、統計的方法をどのように活用するかについての解説がメインになっています。

第１章　ＩＡＴＦ１６９４９と統計的方法
第２章　Ｍｉｎｉｔａｂと統計的方法
第３章　統計的方法の基本
第４章　管理図
第５章　工程能力の把握と分析
第６章　測定システム解析（ＭＳＡ）
第７章　抜取検査
第８章　多変量解析の活用
付録１　Ｍｉｎｉｔａｂの統計支援機能
付録２　非正規データの工程能力分析

見ていただくとわかるように、統計ソフトウェアのMinitabを使用して、こうした統計的解析を行うことを説明してくれる本になっているのです！

ここが従来のIATF 16949関連の書籍と一線を画していて、なんというかKusunoko-CI的には「やっと！」と悶えた次第であります。逆に言うと、なんでもう少し早く出してくれなかったのかという(笑)。

書籍の内容のサンプルが、日科技連出版のホームページに用意してあります。私はこれを見た瞬間「買いだ！」と思いましたね。

Minitabという統計ソフトウェアに関しては、本ブログでも何度も取り上げてきました。たいへんパワフルなツールでありますが、正直言って慣れるまで使い方がよくわからないのも特徴。

統計的な知識がないと何をどうしていいのかわからなかったり、ヘルプに飛んでも日本語が意味不明だったり、今まできちんとしたマニュアル本を出版してくれなかったりと、やばい書いてると全然便利そうに聞こえない（笑）。

いえ、便利なんですよ。だいたいは、最初の壁である、よく使うツールの入力の仕方さえマスターしてしまえば、こんな楽なものはない。

ただ知っておかなくてはならないことが多かったり、出てきた解析結果も、真の専門家でないと説明しきれないケースもあったりしたことは事実でした。

こうした部分をはっきりと説明してくれたのが本書なんです。とにかくここが刺さりました。

紹介されている統計的手法を、Minitabで行う際の手順が、ポップアップウィンドウとともにきちんと説明されている。そう、まるでKusunoko-CIのブログのように！

Kusunoko-CI Development

2021.10.26

やってみた！ ゲージR&R（計量値）with Minitab

https://kusunoko-ci-development.com/gagerr-trial-with-minitab

皆さんこんにちは！　今日もどこかで改善サポート、Kusunoko-CIです。最近自分のシックスシグマ プロジェクトを終了させたのですが、その中でゲージR&Rを行う機会がありまして、今回のエントリーはそのご説明です。ちなみに今回使われているデータ関連の資料はすべて、統計ソフトMinitabで作られたものです。背景の説明 Photo by Sigmund on Unsplashコロナ禍で現地に出張できない私たち。そのような中、ネットを使ったバーチャルの改善ワークショップは欠かせない方法になりました。現地現物ができないので、なかなか厳しいのです...

そして時に難解だった解析結果も、統計の真の専門家のよって見方、読み取り方が細かく記載されている。

これは素晴らしい出来です。

ちなみに本書には内田治先生という、東京情報大学総合情報学部准教授の方が執筆に参加されています。この先生の専門分野は、統計解析、多変量解析、実験計画法、品質管理、データマイニング、アンケート調査、官能評価とのことで、この本が扱う内容を説明するのに十分すぎる専門家でいらっしゃいますね。

その他の方々も、Minitabを販売されている構造計画研究所からの皆さんで構成され、このソフトウェアの扱いに、おそらく日本で一番長けた方ばかりであるのは間違いないでしょう。

また本書では、実際のデータを用いた解析例を使用しておりまして、手を動かして本の内容意を辿ることができるようになっています。解析例のデータも、日科技連出版社のホームページ（ダウンロード）から無料でダウンロードできるようになっています。

これがちょっとわかりづらくて手間取ってしまいましたが。QRコードでもつけておけばいいのにと思ったので、Kusunoko-CIは作ってここに載せておきます。

日科技連出版のこの本のデータダウンロードページン飛びます。

ちなみに用意されたデータは、Minitabのバージョン２１用になっています。私のMinitabはバージョンが１９なので、見事に開けませんでした。でもエクセルのデータもありますから、そこからコピペしてワークシートに張り付ければ問題ないですね。

ということで統計的品質管理を、Minitabを使用しながら行っている方で、よりきちんとした理解を求めている方は必携の本となっています。

価格も、依然ご紹介した実践ガイドに比べて半分程度になっていますから、かなりお得な買い物になります。しかも前の実践本はあんまり使えなかったし。内容もこちらのほうが断然充実していますね。

前の本。高い割には使えない。

できればその他の機能、例えばサンプルサイズ、DOE（応答曲面法）や分散分析、アシスタント、機械学習機能なんかに関して記載した続編を出してほしいなぁ。そしたらまた絶対買いますよ、私は！

ということで今回かなりおすすめの「IATF 16949のための統計的品質管理: SPC・MSA・抜取検査・多変量解析」という書籍のご紹介でした。

あなたのMinitab作業が、ずいぶんとわかりやすく成りますよ。

今日も読んでいただきましてありがとうございます。

ではまた！

本気で久々に当たりの本。